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2007 年度 実績報告書

量子化機能素子を目指したナノサイズモリブデン酸クラスター・ナノネット集積体の研究

研究課題

研究課題/領域番号 18550057
研究機関神戸大学

研究代表者

枝 和男  神戸大学, 理学研究科, 助教 (00193996)

研究分担者 山田 康治  日本大学, 生産工学部, 教授 (10166704)
キーワードナノサイズ / ポリオキソモリブデン酸 / 物質構築 / 量子機能化学
研究概要

本研究計画は,ナノサイズの縮合モリブデン酸イオン(ナノサイズモリブデン酸クラスター,{Mo_<36>})のネットワーク化によって形成されるナノクラスター・ネットワーク(ナノネット)を利用した量子化機能素子の開発を目指した基礎的な研究の実施を目的とする.本研究計画に従って,{Mo_<36>}ナノネットのトポロジー({Mo_<36>}の配列と連結様式)の制御,ナノネット周りのマトリックス(有機分子リンカー層)の層厚の制御,{Mo_<36>}ナノネットの電子物性の制御等の研究を行った.
本年度の研究により,{Mo_<36>}とジアミンリンカーによるナノネットの形成は速度論制御によって進行することが明らかになった.すなわち,ナノネット構造体形成時の溶液の混合順序がネットワークの次元性を決める重要なパラーメータであることがわかった.様々なリンカーの検討によってこれまでに得られた1次元や2次元のナノネットを持つ種々のナノネット構造体(結晶)を作成し,物性評価を試みた.これらは何れも結晶水の脱離のため,溶液から取り出す際にその結晶性の劣化を示した.しかし,結晶性の劣化後も試料中には高い次元性をもつナノネットが残っていることは確認できた.また,常温での水素還元によりこれらのナノネットへの電子付与が可能であることも確認された.更にナノネット構造体を安定に溶液から取り出す方法を検討する過程で,穏やかな結晶水の脱離条件下での0次元の構造から,1次元ナノネット経て,2次元ナノネットヘ転換する現象も新たに見出した.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Fabrications of some kinds of 2D frameworks consisting of nanosized polyoxomolybdate anion [Mo_<36>O_<112>(H_2O)_<16>]^<8-> via condensation processes2007

    • 著者名/発表者名
      K. Eda, Y. Iriki, K. Kawamura, T. Ikuki, and M. Hayashi
    • 雑誌名

      Journal of Solid State Chemistry 180

      ページ: 3588-3593

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 査読あり
  • [学会発表] ナノサイズ・ポリオキソアニオン[Mo_<36>O_<112>(H_2O)_n]^<8->をビルディング・ブロックとした結晶構造体構築:二種ジアミン混合リンカー系の検討2008

    • 著者名/発表者名
      枝 和男, 生木岳司, 藤井 瞳
    • 学会等名
      日本化学会第88春季年会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      20080300

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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