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2008 年度 実績報告書

カテコールー銅ー酸素分子の配列を組み込んだ酸化反応の精密有機化学への応用

研究課題

研究課題/領域番号 18550102
研究機関高知工科大学

研究代表者

細川 隆弘  高知工科大学, 工学部, 教授 (90029520)

キーワードPd^<+2>触媒 / 酸素分子 / シンナミルアルコール / ビニルエーテル / 2-アルコキシ-4-ベンジリデンテトラヒドロフラン / ヒト白血病細胞 / 構造活性相関
研究概要

カテコールー銅-酸素分子の配列を用いたPd^<+2>触媒の活性化法にキラルな配位子を組み込み、シンナミルアルコール体と種々のビニルエーテル体から光学活性な2-アルコキシ-4-ベンジリデンテトラヒドロフラン誘導体の新規合成法を見出した。具体的には、C_2対称を持つ(S,S)-4,4'-ビスベンジリデン-2,2'-ビオキサゾリンを配位子として用いて、trans-シンナミルアルコールと種々のビニルエーテルをトルエン中、室温で反応させた。その結果、(R)-(+)-2-アルコキシ-4-ベンジリデンテトラヒドロフラン体が光学収率50%程度で得られることを見出した。生成した光学活性体の絶対配置は,ジアステレオマー誘導体の結晶解析により決定した。残念ながら、これらの化合物は光学純度が低く、ヒト白血病細胞U937の増殖阻害活性の調査には供することができなかった。塩化第一銅とポリフェノール化合物の組み合わせをアセトニトリル溶媒中で用い、シンナミルアルコールに酸素分子を反応させるとシンナムアルデヒドが生成する。この酸化反応により,非水溶媒中でのポリフェノール類の酸化促進力の評価法を開発した。また、このシンナムアルデヒドの生成量とポリフェノール類の酸素分子への電子移動のし易さに相関があることも見出した。酸化促進力の序列は、カテキン>ミルセチン>ケルセチンン>ルチンの順となることも分かった。電子移動のし易さは、ヘキサシアノ鉄(III)イオンをポリフェノール類により還元させ,還元された鉄(II)イオンの生成をプルシアンブルーの吸光度測定から評価した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Palladium(II)-Catalyzed Asymmetric Coupling of Allylic Alcohols and Vinyl Ethers : Insight into Palladium and Copper Bimetallic Catalyst2009

    • 著者名/発表者名
      Yasufumi Kawamura
    • 雑誌名

      J. Org. Chem. 74

      ページ: 3048-3053

    • 査読あり
  • [学会発表] Pd(II)-Catalyzed Addition and Cyclization of AUylic Alcohols and Vinyl Ethers2008

    • 著者名/発表者名
      Takahiro Hosokawa
    • 学会等名
      The 13^<th> Symposium of the Latest Trends in Organic Synthesis
    • 発表場所
      St. Catharines, Canada
    • 年月日
      2008-08-14
  • [図書] “触媒便覧"13. 1. 7液相酸化触媒2008

    • 著者名/発表者名
      細川隆弘(分担)
    • 総ページ数
      2
    • 出版者
      講談社サイエンティフィク

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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