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2006 年度 実績報告書

核酸のインターナルダイナミクスを鋭敏に捕えるスピンラベル化核酸の開発と応用

研究課題

研究課題/領域番号 18550152
研究種目

基盤研究(C)

研究機関九州大学

研究代表者

麻生 真理子  九州大学, 大学院薬学研究院, 助教 (30201891)

研究分担者 宗末 洋  九州大学, 大学院薬学研究院, 教授 (20095897)
片山 勉  九州大学, 大学院薬学研究院, 教授 (70264059)
キーワードスピンラベル / ESR / DNA / ダイナミクス
研究概要

・2-N-tert-ブチルアミノキシル2'-デオキシアデノシン、イノシン(1)、(2)は、これまで6-クロロプリンのリボース誘導体から合成していたが、対応する2'-デオキシ誘導体を原料とし、以前の合成ルートを短縮した。化合物1、2をホスホロアミダイト体へ変換し、自動合成装置を用いてオリゴデオキシヌクレオチドへ導入した。
・分子運動評価のため回転相関時間をESRスペクトルから算出する既存のシミュレーションはTEMPO誘導体評価のため開発されており、化合物1、2への応用が難しいことが分かった。TEMPO誘導体のESRスペクトルの線幅から2Azz値、δ値を算出し、分子運動評価に利用できることから化合物1、2及び4-hydroxylTEMPO(HT)のESRスペクトルをショ糖溶液中で室温から-70℃で測定し、2Azz値、δ値の温度依存性を比較した。HTではδ値が-20から-30℃の間で2から10mTへと大きく変化し、化合物1では-10から-20℃の問で5から7mTへ、化合物2では-20から-30℃の間で5から8mTへと変化し、化合物1、2でもδ値から動きが評価可能であることが示唆された。
・化合物2を組み込んだ15-merの0℃でのESRスペクトルのδ値を算出した。一本鎖では0.57mTであるのに対し、化合物2とシチジンが対合する相補鎖との二重鎖では0.74mTとなり、二重鎖形成による分子運動の低下を示唆した。化合物2とチミジンが対合する相補鎖との二重鎖ではδ=0.71mTとなり、2組の水素結合形成が可能な2とシチジンが対合する二重鎖の方が、安定で動きが遅い事を示唆する結果となった。スペクトル測定条件の最適化、再現性の確認を現在行っており、アデノシン、グアノシンとの対合、化合物1を組み込んだオリゴマー評価を今後行う。

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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