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2006 年度 実績報告書

生物が利用するポルフィリンの側鎖が非対称であることの生理的意義

研究課題

研究課題/領域番号 18550159
研究種目

基盤研究(C)

研究機関久留米大学

研究代表者

小俣 義明  久留米大学, 医学部, 助教授 (20268840)

研究分担者 野口 正人  久留米大学, 医学部, 教授 (10124611)
東元 祐一郎  久留米大学, 医学部, 講師 (40352124)
キーワード酵素 / 蛋白質 / 生体分子 / 生理活性 / 有機化学
研究概要

生物が生理的に利用するポルフィリンは4つのピロール環側鎖の配置が分子の中心に対して対称にはなっていない。側鎖の配置が非対称になるのは、生合成過程でハイドロキシメチルビラン合成酵素によって作られた鎖状テトラピロールから、ウロポルフィリノーゲンIII合成酵素(UROS)によって環状のウロポルフィリノーゲンIIIを生成する際に、D環を反転させることによって行われることが判っている。本研究は、UROSによるD環反転機構を溶液中における動的構造と結晶中における静的構造の両面から明らかにし、ポルフィリンの代謝においてポルフィリンの非対称性が果たす役割の研究に寄与することを目的として行われている。
UROSにはCysが8残基存在しており、本研究の準備段階で、分子内部に埋もれているCys残基が他のCys残基に先だって変化する際に酵素活性が大きく低下することが判っていた。本年度では、C末端以外に存在するCys残基をそれぞれSerに変異させた酵素のSH基の定量から、唯一Cys73だけが分子内部に存在することを明らかにした。活性が低下した酵素でCys73が変化している分子種を同定する為に、TOF-MSスペクトルを測定したが、まだ結論には至っていない。
基質の結合と反応に必要なプロトンの供与に関わるアミノ酸残基を明らかにする為に、推定されている基質結合部位近傍に存在するLys、Arg、His、Tyr、Ser残基の変異酵素を作成し、酵素活性及びKmとkcatを測定した。その結果を基にした分子モデリングに依って構築した基質結合のモデルから、TyT168がプロトン供与体である可能性が高いことが示唆された。Tyr168の活性への関与は他の研究者によっても報告されており、本研究の結果はこのことを強く支持している。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] X-ray crystallographic and biochemical characterization of the inhibitory action of an imidazole-Dioxolane compound on heme oxygenase2007

    • 著者名/発表者名
      Masakazu Sugishima
    • 雑誌名

      Biochemistry 46・7

      ページ: 1860-7

  • [雑誌論文] The reaction of heme-and verdoheme oxygenase-1 complexes with FMN-depleted NADPH-cytochrome P450 reductase2006

    • 著者名/発表者名
      Yuichiro Higashimoto
    • 雑誌名

      J.Biol.Chem. 281・42

      ページ: 31659-67

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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