• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2008 年度 実績報告書

電磁波活性化による燃料直接発電デバイスの基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 18550164
研究機関茨城大学

研究代表者

金子 正夫  茨城大学, 特任教授 (90109794)

キーワード光燃料電池 / バイオマス / 光分解 / モジュール / 廃棄物 / 増感分解
研究概要

今年度は超多孔質二酸化チタン光アノードと酸素還元カソード電極を, 5cmx5cm, 10cmx10cm, および20cmx20cmとしたセルをサブモジュールとし, これらの実用化研究を目指した. 試料は固体は細かく摩り下ろすかあるいはホモジナイザーで破砕し水に分散した. また, セルは試料(液体または懸濁水溶液)を入れて中に滞留させたまま光照射するか, 送液ポンプで循環させながら光照射した. その結果,セルサイズによっては光分解特性はあまり変わらないことが明らかとなり, 大型化のめどがついた. また, 送液ポンプで循環させながら光照射すると分解特性が著しく向上することが分かり, 今後の設計に重要な知見となった.
実際に太陽光分解浄化を行う試料を選び, 擬似太陽光(太陽光強度に近い紫外光)を照射してその光分解特性(発生気体分析と, 光電地特性として, I-V特性から開放光起電力, 短絡光電流, 曲線因子を算出する)を明らかにした. 試料としてはモデル化合物以外に, 生ゴミモデルとして, 大根, 人参, その他の野菜類, 着色した果物, 菓子類のような工場廃棄物など, 畜産排泄物(特に, 浄化が問題となっている豚の尿汚水), 自然界の典型的環境汚染物質として, アオコなどの光分解を検討した. その結果驚くべきことに, 微細な固体分が懸濁したような試料でも, 固体を含めた光分解が起こり, 浄化されることを見出した. 油分も界面活性剤等の添加により分解が可能なことが分かった.
着色した試料に関しては, 可視光による分解が起こるかも含めて検討した。色素によっては分解も起こるが,その効果はあまりはっきりとしなかった. また, 水に溶解し難い疎水基を有するRuポリピリジン錯体誘導体を合成し増感作用を調べた結果, 初めて水系で可視光分解が起こり, 今後の展開に重要な結果となった.

  • 研究成果

    (8件)

すべて 2008 その他

すべて 雑誌論文 (3件) 学会発表 (1件) 図書 (2件) 備考 (1件) 産業財産権 (1件)

  • [雑誌論文] バイオ光化学電池によるバイオマスの太陽光分解と直接発電2008

    • 著者名/発表者名
      金子正夫
    • 雑誌名

      WEB Journal 90-2008

      ページ: 27-30

  • [雑誌論文] バイオマス由来燃料と社会的評価2008

    • 著者名/発表者名
      金子正夫
    • 雑誌名

      太陽エネルギー 34

      ページ: 3-8

  • [雑誌論文] バイオ光化学電池とその応用2008

    • 著者名/発表者名
      根本純一, 金子正夫
    • 雑誌名

      機能材料 29

      ページ: 52-59

  • [学会発表] バイオ光化学電池の光化学反応特性と応用2008

    • 著者名/発表者名
      金子正夫, 上野寛仁, 根本純一
    • 学会等名
      日本太陽エネルギー学会発表会
    • 発表場所
      鳥取
    • 年月日
      2008-11-06
  • [図書] バイオ光化学電池-太陽光による資源エネルギー完全循環社会に向けて-2008

    • 著者名/発表者名
      金子正夫, 根本純一
    • 総ページ数
      182
    • 出版者
      工業調査会
  • [図書] Molecular Catalysts for Energy Conversion2008

    • 著者名/発表者名
      T. Okada, M. Kaneko, eds.
    • 総ページ数
      431
    • 出版者
      Springer Verlag
  • [備考]

    • URL

      http://info.ibaraki.ac.jp/scripts/websearch/index.htm

  • [産業財産権] バイオ光化学セル及びモジュール及び分析計及び教材とそれらの利用方法2008

    • 発明者名
      藤井有起, 金子正夫, 根本純一, 上野寛仁
    • 権利者名
      茨城大学
    • 産業財産権番号
      特願2008-155451
    • 出願年月日
      2008-06-13

URL: 

公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi