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2006 年度 実績報告書

動力学的相互作用を付加したスピンクロスオーバー錯体で創製される新規液晶

研究課題

研究課題/領域番号 18550167
研究種目

基盤研究(C)

研究機関九州大学

研究代表者

前田 米蔵  九州大学, 理学研究院, 教授 (30037262)

研究分担者 速水 真也  九州大学, 理学研究院, 助手 (30321912)
日高 昌則  九州大学, 理学研究院, 助教授 (50037298)
キーワードスピンクロオーバー / 液晶 / 鉄(III)錯体
研究概要

1.Terpyrideineの4'位に長鎖アルキル鎖を導入した[Co(C_n-terpy)_2](BF_4)_2(n=0〜22)を設計した。[Fe(C_n-terpy)_2](BF_4)_2は長鎖を有し低スピン錯体である。,そこで、コバルト錯体での合成を諌みた。長鎖はあるが液晶性は示さなかった。しかし、固体でのパッキング構造は長鎖間に弱い結合が生じるので、そり揺らぎにより構造的には液体状態に近くなると推定される。中心金属をコバルトに変えた[Co(C_n-terpy)_2](BF_4)_2(n=1,9,11〜16)は過去に報告例のない逆箔ピン転移現象を示した。
つまり、高温側では低スピン状態を、低温側では高スピン状態を示す。転移温度は鎖の長さにより異なる。この原因を究明するために[Co(C_n-terpy)_2](BF_4)_2と[Fe(C_n-terpy)_2](BF_4)_2との混晶をつくり、磁気的性質を調べた。その結果はFeの含有率によって異なるが、構造転移は共同的に起こってはいるが、スピン転移はコバルト錯体部分のみで起こっているこどなどを明らかにした。
2.[Fe(q-5Br-sal)_2]NO_3におけるLIESST現象を追求した。これと類似の錯体はLIESST現象を示すことが、以前の研究で判明しているので、類似の錯体を合成し、LIESST現象を熱力学的に追及して、動力学的パラメータを算出した。その結果、高温部では熱力学的に、低温部ではトンネル的にスピン転移が起こっていることを解明した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] Preparation of a Carboxylate-Binding Mononuclear Iron(II)(-)-Sparteine Complex with Structural Distortion and Its Reaction with Oxidants.2007

    • 著者名/発表者名
      Takeshi Okunuma, Shinya Hayami, Tomohiro Ozawa, Yasuhiro Funahashi, Yonezo Maeda, Hideki Masuda
    • 雑誌名

      Chem. Lett 36

      ページ: 96-97

  • [雑誌論文] Hysteresis Loops in Dielelctric Properties of the Thermochromic Copper(II) Compounds.2006

    • 著者名/発表者名
      Shinya Hayam, Natsuko Motokawa, Aya Shuto, Naoji Masuhara, Yashuhiro Umebayashi, Yonezo Maeda, Osamu Sato, Katsuya Inoue, Ryo Kawajiri, Yui Mumura, Takashi Okubo, Takaoki Mitani
    • 雑誌名

      Chem. Lett. 35

      ページ: 1114-1115

  • [雑誌論文] Mossbauer Spectroscopy-Nuclear Hyperfine Technique for Studying Dynamic Chemical State-Iron Complexes-2006

    • 著者名/発表者名
      Y.Maeda
    • 雑誌名

      J. Nucle. Radiochem. Sci. 7

      ページ: R13-18

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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