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2006 年度 実績報告書

高分子反応を用いた二層構造を有する感温性ゲルの合成と応用

研究課題

研究課題/領域番号 18550195
研究種目

基盤研究(C)

研究機関広島大学

研究代表者

飯澤 孝司  広島大学, 大学院工学研究科, 助教授 (60130902)

研究分担者 後藤 健彦  広島大学, 大学院工学研究科, 助手 (10274127)
キーワード感温性ゲル / 高分子反応 / 二層ゲル / 屈曲性 / コアーシェル型ゲル
研究概要

ポリアクリル酸ゲルの1,8-diazabicyclo[5,4,0]undec-7-ene塩ゲル(DAA)とアルキルアミンのアミド化反応は、亜リン酸トリフェニル存在下で定量的に進行し、感温性のポリ(N-アルキルアクリルアミド)(PNAA)が生成する。また、この反応を途中で止めると未反応のDAAのコアとPNAAのシェル層から成るDAA-PNAAのコアーシェル型ゲルが得られる。さらにこのゲルに別のアルキルアミンを反応させると2層の異なるPNAAから成る新規のコアーシェル型ゲル(二層ゲル)が合成できることを明らかにした。この2つのPNAA層の組み合わせとして物性値の近いアルキル基がイソプロピル基のPNIPA(LCST:32℃)とかプロピル基のPNNPA(LCST:21℃)に着目し、直径約4mmの円柱状のPNIPA-PNNPAの二層ゲルを合成した。合成した二層ゲルは軸対称であるため、水中でPNIPAが膨潤、PNNPAが収縮している21〜32℃の間でも、両者が膨潤している21℃以下の温度でも形状は大きく変わらなかった。さらに軸対称性を持たない二層ゲルの合成法あるいは作成法についても検討を行った。例えば、円柱状ゲルを軸方向に2つに切断したかまぼこ状二層ゲルは、21℃以下の温度では2層とも膨潤し直線状であるが、21〜32℃の間ではPNNPAのみ収縮しPNNPA側に大きく屈曲した。さらにPNIPAの下部臨界溶液温度(LCST)以上では両者とも収縮し直線状に戻った。この形状の変化は温度変化に対応して可逆的に起こるが、変形に要する時間は数時間以上かかり、遅すぎて実用的でないことが判明した。ゲルの変形の高速化が今後に残されている課題である。高速化の一貫として、PNIPAゲルの多孔質化について検討し、その成果の一部をJ.Appl.Polym.Sci.に投稿した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Synthesis of Porous Poly(N-isopropylacrylamide) Gel Beads by Sedimentation Polymerizationand Their Morphology2007

    • 著者名/発表者名
      T.Iizawa, et al.
    • 雑誌名

      Journal of Applied Polymer Science, 104

      ページ: 842-850

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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