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2007 年度 実績報告書

多重ブラッグ像による収差計測手法の研究

研究課題

研究課題/領域番号 18560027
研究機関独立行政法人物質・材料研究機構

研究代表者

木本 浩司  独立行政法人物質・材料研究機構, ナノ計測センター, 主席研究員 (90354399)

キーワード透過電子顕微鏡 / 走査透過電子顕微鏡 / 収差補正 / 電子回折
研究概要

ナノテクノロジー研究を支える基盤技術として、電子顕微鏡は重要性である。近年研究が進む球面収差補正装置が近年ようやく実現しつつあるのは、収差測定手法の研究が進んだためであるが、適用範囲が限られるなどの未解決の課題が多い。当該課題は、それらの基盤的な研究を推し進めることを目標としている。対物レンズの収差を計測するための手法の一つとして、本研究では、提案者らが考案した結晶性試料を利用した新たな方法を検討してきた。本年度は、特に走査透過電子顕微鏡において観察できるRonchigram(ロンチグラム)について詳細に検討した。これまで波動光学に基づく電子顕微鏡像のシミュレーション技術に基づき、球面収差等によるブラッグ像の変化をシミュレーションし、球面収差以外の収差(例えばコマ収差)を入れてRonchigramをシミュレーションできるようにしてきた。本手法では照射レンズ系を用いて、入射電子プローブを試料近傍に形成する。プローブが不安定になると、多重ブラッグ像もそれに応じてぶれてしまい、位置検出の精度が落ちる。独自のソフトウエアを用いて安定度計測を行い、安定度対策の結果ドリフト量がほぼ従来装置の1/10程度の0.2nm/min以下になっていることが分かった。装置の詳細や波及的に得られた実験結果については論文として発表した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件)

  • [雑誌論文] Decisive factors for realizing atomic-column resolution usingSTEM and EELS2008

    • 著者名/発表者名
      Koji Kimoto, Kazuo Ishizuka, Yoshio Matsui
    • 雑誌名

      Micron 39

      ページ: 257-262

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Element-selective imaging of atomic columns in a crystal using STEM and EELS2007

    • 著者名/発表者名
      Koji Kimoto, Toru Asaka, Takuro Nagai, Mitsuhiro Saito, Yoshio Matsui, Kazuo Ishizuka
    • 雑誌名

      Nature 450

      ページ: 702-704

    • 査読あり

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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