研究概要 |
Network型UDPSを構成する多角形リング状誘電体の局在モードと周期系Networkのエネルギー構造を明らかにするために,2次元FDTD法のプログラム開発を行った.開発に際しては,多中心円柱関数展開法とグリーン関数法を組み合わせた解析的方法と比較する事で数値的精度を常に確認するとともに,市販の標準的なFDTDソフトウェアを購入して計算結果を直接に比較検討し,プログラム開発の効率化を図った.FDTD法ではRC法やサブセル法の実装には至らなかったが,通常のパルス法のほかに,計算の安定性に優れている定常状態法も採用した.また,短時間のシミュレーションデータで固有状態を高精度で決定できるMatrix Pencil法を援用した.また,境界条件を変えることで,解析的方法とFDTD法を研究開発の地図とも言うべきバンド計算に援用することができた. 具体的な研究実績は以下のとおりである. 1.多角形状の誘電体構成要素の固有モードに関するデータベースを,比誘電率や形状などの広範なパラメータ範囲に渡って構築できた. 2.色々な配列を持つ周期系Network構造のバンド構造をパラメータを変化させて系統的に求めることで,バンドギャップの出現に関する地図が作成できた. 3.周期系Networkに色々な範囲に渡る配列乱れを導入し,バンドギャップが乱れに対していかなる耐性を持つかを検討した.
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