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2008 年度 実績報告書

放射光X線CTを用いたマイクロ接合部における熱疲労寿命の評価技術の開発

研究課題

研究課題/領域番号 18560096
研究機関富山県工業技術センター

研究代表者

佐山 利彦  富山県工業技術センター, 機械電子研究所機械システム課, 副主幹研究員 (40416128)

研究分担者 釣谷 浩之  富山県工業技術センター, 中央研究所加工技術課, 主任研究員 (70416147)
キーワード信頼性設計 / 高密度実装 / マイクロ接合部 / X線マイクロCT / 放射光 / はんだ / 熱疲労 / 寿命評価
研究概要

フリップチップ構造を有する電子基板のマイクロ接合部において、熱的な負荷によって発生した微小き裂およびその進展過程を、非破壊で、かつ3次元的に観察、評価することに成功した。すなわち、放射光研究施設SPring-8における放射光X線CTを用いて、従来の非破壊検査装置では検出不可能であったサブミクロン厚さの微小き裂を捉え、そのき裂面積の進展速度を評価することにより、マイクロ接合部の破断寿命を推定することが可能となった。
1.具体的研究内容・成果(1)マイクロ接合部のき裂進展の3次元解析:直径150μmのはんだバンプ接合部を有するフリップチップ構造体を対象とした。透過X線が屈折干渉して結像する光学系を適用し、開口量が100nmオーダーである微小き裂の3次元的な全体像を捉えることができた。さらに、同一のはんだバンプを継続的に観察することにより、疲労き裂の3次元的な進展状況を定量的に明らかにできた。(2)マイクロ接合部の破断寿命評価:マイクロ接合部における疲労き裂の3次元的な形状および進展過程を非破壊で観察することにより、そのき裂面積の進展速度を定量的に決定することが可能となった。き裂面積の進展速度から推定した疲労寿命は、切断面のSEM画像によって決定された平均寿命とよく一致しており、本検査方法の有効性が検証された。
2.有用性:産業高度化、社会的ニーズ、工学的意義エレクトロニクス実装において、接合部のマイクロ化は急速に進行しており、信頼性評価技術に対するニーズが高まっている。マイクロ接合部における疲労き裂が、非破壊で観察可能になったこと、さらに破断寿命の評価まで可能になったことの工学的意義は非常に大きい。開発した手法は、電子機器業界のニーズにタイムリーに応えるものであり、将来、関連企業製品の高度化、信頼性向上に大きく貢献することが期待できる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2008

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 放射光X線マイクロCTによる3次元データを用いたフリップチップはんだ接合部のき裂進展過程の評価2008

    • 著者名/発表者名
      釣谷浩之
    • 学会等名
      第18回マイクロエレクトロニクスシンポジウム(MES2008)
    • 発表場所
      京都大学
    • 年月日
      20080918-20080919

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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