研究課題
基盤研究(C)
本研究は、シンクロトロン放射光用ミラーなどに用いられる単結晶シリコンミラーの形状創成加工を、シリコン表面にフッ素化剤を塗布した後、光を照射して固相反応でエッチングを行うことにより実現しようとするものである。固相反応で加工することができれば、目的形状に創成加工を行なった後、シリコンが透明な波長1310nmの近赤外干渉計で形状計測を行いながら加工できるので容易に形状修正加工が行え、高精度な創成加工を行なうことができる。以下に本年度の研究実績の概要を示す。1)加工前のシリコン表面を超清浄洗浄するとともにフッ素化剤の塗布を容易にするため、超精密加工研究拠点のウルトラクリーンルーム内のクリーンドラフトチャンバーでトータル室温洗浄プロセスを行った。2)固体フッ素化剤を溶媒に溶解し、シリコン表面にフッ素化剤膜を塗布して洗浄条件と塗布特性、溶解度と塗布特性の関係を調べた。3)シリコン表面にフッ素化剤膜を塗布して洗浄条件と塗布特性の関係を調べた。4)固体フッ素化剤薄膜を塗布したシリコンに光を照射し、フッ素化剤の固相反応によりシリコン表面のエッチング加工を行った。5)フッ素化剤を剥離し、位相シフト干渉顕微鏡を用いて加工痕形状の観察し、光照射によりシリコン表面が加工されていることを確かめた。6)各波長域の光を照射し加工の波長依存性を調べた。7)形状計測を行う近赤外干渉計の測定再現性がPV値で32nm以下、RMS値で0.55nm以下であることを確かめた。
すべて 2006
すべて 雑誌論文 (4件)
PROGRAM and ABSTRACTS, Second International Symposium on Standard Materials and Metrology for Nanotechnology. Tokyo, 2006
ページ: 25-26
Extended Abstracts of the 2006 International Conference on Solid State Devices and Materials, Yokohama, 2006
ページ: 486-487
Extended Abstracts of International 21st Century COE Symposium on Atomistic Fabrication Technology
ページ: 127-128
精密工学会2006年度関西地方定期学術講演会講演論文集
ページ: 57-58