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2007 年度 実績報告書

表面粗さのインライン全数検査を実現する高速インプロセス測定システムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 18560106
研究機関岡山大学

研究代表者

大橋 一仁  岡山大学, 大学院・自然科学研究科, 准教授 (10223918)

研究分担者 塚本 眞也  岡山大学, 大学院・自然科学研究科, 教授 (80163773)
長谷川 裕之  岡山大学, 大学院・自然科学研究科, 助教 (60403482)
キーワード表面粗さ / インプロセス測定 / 熱電対 / 円筒研削 / 研削熱
研究概要

今年度は,本研究で提案した新しい表面粗さ測定法の測定精度の向上と円筒研削におけるインプロセス表面粗さ測定技術の確立を達成することができた.
まず,測定精度の向上に関しては,これまで測定時間が長くなると熱電対線の取り付け部や緩んだり,センサ荷重が大きい場合などは熱電対線に軽度のクリープが発生し,測定特性が徐々に変化していたが,熱電対線とセンサボディの間に低弾性ゴムシートを挿入することによって,熱電対線と測定面との接触を常に同じ状態に維持することが可能となり,累計測定時間に対する測定結果の安定性をかなり向上させることができた.
また,センサに2種類の熱電対(4本の熱電対線)を設置し,それぞれの熱電対から得られる起電力をPC内で演算することにより,研削中に研削熱の影響によって工作物表面の温度が変化してもその影響をキャンセルすることによって,研削中の表面粗さの変化のみを反映する出力成分を得ることを試みた.当初は,出力特性の異なる2種類の熱電対により検討していたが,測定精度を劣化させる致命的な現象が明らかになった.ところが,2種類の熱電対それぞれのセンサ荷重を異なる条件に設定することによっても測定特性が変化することが実験によって明らかになり,これを利用することによって円筒プランジ研削における表面粗さのインプロセス測定を試みた.2種類の熱電対とも同一のセンサボディに設置しているため,片方の熱電対の線を2本にする方式で,各熱電対の接触圧力に差を与えた.その結果,研削開始からスパークアウト研削終了までの表面粗さの変動を明確に捉えることが確認された.さらに,熱電対線を2本にしたものは,測定面との擦過によって発生するノイズが著しく低減されることが明らかになった.以上のように,本研究は世界に先駆けて研削加工における実用的な表面粗さのインプロセス測定に成功した.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Novel On-Machine Measurement of Surface Finish with Thermoelectric Effect for Rotating Ground Workpiece2007

    • 著者名/発表者名
      K. OHASHI
    • 雑誌名

      Proceedings of Precision Grinding and Abrasive Technology at SME International Grinding Conference

      ページ: 519-526

    • 査読あり
  • [学会発表] Novel On-Machine Measurement of Surface Finish with Thermoelectric Effect for Rotating Ground Workpiece2007

    • 著者名/発表者名
      K. OHASHI
    • 学会等名
      ISAAT2007
    • 発表場所
      Dearbone,MI,USA
    • 年月日
      2007-09-28

URL: 

公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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