研究課題/領域番号 |
18560123
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生産工学・加工学
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研究機関 | 広島商船高等専門学校 |
研究代表者 |
瀧口 三千弘 広島商船高等専門学校, 商船学科, 教授 (10163346)
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研究分担者 |
吉田 哲哉 広島商船高等専門学校, 電子制御工学科, 教授 (20182769)
舟木 弥夫 広島商船高等専門学校, 一般教科, 教授 (90209148)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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キーワード | 構造接着 / 塑性加工 / 多軸粘塑性構成式 / 温度依存性 / 速度依存性 |
研究概要 |
本研究は、次の二点を柱として研究を行った。第一は非常に強い温度・速度依存特性を有する高延性接着剤の多軸粘塑性構成式の構築及び汎用有限要素法プログラムへの組み込みであり、第二は異種材料接着板の曲げ加工(V曲げ、三点曲げ)の実験及び解析である。それぞれについての主な成果は以下のとおりである。 1.高延性接着剤の多軸粘塑性構成式の構築及び汎用有限要素法プログラムへの組み込み (1)接着剤の温度・速度型多軸粘塑性構成式を構築するために、円筒突合せ継手を用いた引張りねじり試験を行い、その強度特性を調査した。その結果、多軸応力状態においてせん断応力が引張り応力に強く影響を受け、さらに、温度とせん断ひずみ速度に強く依存していることがわかった。 (2)実験結果をもとに、温度とせん断ひずみ速度の影響を考慮した温度・速度依存型多軸粘塑性構成式を構築した。 (3)接着剤の温度・速度依存特性を考慮した多軸粘塑性構成式を、汎用有限要素法プログラムMSC.Marc 2005に組み込んだ。組み込みは、Marcの強度特性入力用のTable機能を用いて行った。 2.異種材料接着板の曲げ加工の実験及び解析 (1)異種材料接着板において、曲げの内側に引張強度の大きな材料、外側に引張強度の小さな材料を用いると、その逆の組み合わせで曲げた場合に比べて、接着板に生じるカモメ折れや接着層に生じるずれ変形を小さく抑えることができる。 (2)被着体の厚さが厚くなると、接着層のずれ変形が大きくなり接着板に生じるカモメ折れも大きくなる。場合によっては、接着層にはく離が生じるようになる。したがって、異種材料接着板のV曲げ加工は、(1)の結論を参考に接着層のはく離の生じない範囲で行う必要がある。 (3)接着剤の温度・速度依存特性を組み込んだ汎用有限要素法プログラムMSC.Marc 2005による解析は、実験結果を比較的よく表現できることがわかった。
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