研究概要 |
ハーフトロイダル形無段変速機(以下CVTと記す)の効率向上と変速比幅を広げることは継続的な課題である。これまで、ダブルキャビテイ型(前後に2セットの可変速部のあるもの)で、変速比幅1:4.333,キャビティ半径r_0=40mm、入力トルク容量350NmのCVTについて、多くの研究成果が報告されている。本研究では、このCVTに用いられているバリエータにパワースプリット機構を付加し、変速比幅を1:6.33まで広げるとともに、増速域におけるバリエータ通過トルクを低減することにより効率向上を目指すテストボックスを製作し、そのトルク伝達特性を調べた結果をまとめた。特に、動力が循環するカウンタ軸の伝達トルクをひずみゲージを貼り、直結モードからパワーススプリットモードモードへの切替時に生じる反転トルクを測定し、これが理論計算値とほぼ合うことを確認した。また、この、切替が0.3s以内に完了することを確認し、出力軸トルクの連続性を確保した。さらに、理想的なモード切替点からずれてバリエータを変速した場合に生じるサージトルクの発生量と変速比の理想値からのずれ量との関係も実験的に明らかにした。
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