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2007 年度 実績報告書

油の振動流れによって発生する流動帯電現象の研究

研究課題

研究課題/領域番号 18560133
研究機関岡山大学

研究代表者

高橋 智  岡山大学, 大学院・自然科学研究科, 准教授 (20236277)

研究分担者 鷲尾 誠一  岡山大学, 大学院・自然科学研究科, 教授 (20026222)
出口 真次  東北大学, 特定領域研究推進支援センター, 准教授 (30379713)
キーワード流動帯電 / 脈動流れ / 振動流れ / 緩和 / 流速分布 / 過渡電流 / 位相遅れ / 脈動周波数
研究概要

・助走部を有する断面一様流路に発生する帯電量の測定 ステンレス製金属板(厚さ5〜10mm)を3枚重ね断面が一様となるように穴をあけた流路を製作し,中心部分の板に発生する電荷量を測定した.脈動のない定常流れにおける発生量は,これまでの測定と同じく,流速に比例した結果となった.
・脈動流れにおける発生電流の測定 測定部下流の流路抵抗や配管を工夫し,平均流量とほぼ同じくらいの脈動振幅を持つ流れを作り出すことによって,十分な大きさの発生電流を得ることができた.流量振幅に対する発生電流の大きさは,脈動周波数が一定の場合はほぼ同じであるが,脈動周波数の増加に対して小さくなる傾向が見られた.この結果は,金属網に発生する帯電量の測定結果と同じである.しかし過渡流れにおいて流速変化が大きくなるにつれて発生量が多くなる結果と矛盾する.さらに発生電流が流れの変化に対して遅れ,遅れ時間が周波数に関係なくほぼ一定値であるという現象が観察された.これは,脈動周波数が増すにつれて,界面における電荷の発生量と緩和量がほぼ等しくなるためではないかと考えられる.
・平均流量零の振動流れにおける発生電流の測定 油圧管路を工夫し,平均流量零の振動流れにおける発生電流を測定した結果,脈動流れと同様の周波数特性が得られた.また発生電流の周波数は振動周波数と同じであった.
・界面での電荷の発生と緩和の数値シミュレーション 電荷の発生が流速変化に追従し,緩和が拡散現象を伴うため時間的な遅れが生じることを調べるために,現象をモデル化し,数値シミュレーションを行った.流れ初めに過渡電流が発生する現象はシミュレーションでも見られたが,脈動流れにおける周波数特性については,さらなるモデルの構築が必要であることが明らかとなった.

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (4件)

  • [雑誌論文] 速度変化を伴う油の流れに生じる流動帯電現象の測定2008

    • 著者名/発表者名
      高橋智, 祝守新, 鷲尾誠一, 田里友希
    • 雑誌名

      静電気学会誌 Vo.32,No.1

      ページ: 25-30

    • 査読あり
  • [学会発表] Experimental study of flow electrification under the condition of velocity change with time2008

    • 著者名/発表者名
      S. Takahashi, S. Washio, T. Tazato, S. Zhu
    • 学会等名
      6th International Fluid Power conference(6IFK)
    • 発表場所
      ドイツ・ドレスデン
    • 年月日
      2008-03-31
  • [学会発表] 速度変化を伴う流動帯電現象の実験的検討2008

    • 著者名/発表者名
      高橋智, 他2名
    • 学会等名
      日本機械学会中国四国支部第46期総会・講演会
    • 発表場所
      近畿大学工学部(東広島市)
    • 年月日
      2008-03-07
    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [学会発表] 速度変化を伴う油と金属の間の流動帯電現象の実験的検討2007

    • 著者名/発表者名
      田里友希, 他3名
    • 学会等名
      トライボロジー会議2007
    • 発表場所
      佐賀大学(佐賀市)
    • 年月日
      2007-09-28
    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [学会発表] 速度変化を伴う油の流れに生じる流動帯電現象の測定2007

    • 著者名/発表者名
      高橋智, 他3名
    • 学会等名
      第31回静電気学会全国大会
    • 発表場所
      産業技術総合研究所(茨城県つくば市)
    • 年月日
      2007-09-10
    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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