研究課題
本研究課題では独自に開発した移動格子有限体積法を発展させ、格子点を必要に応じ追加・削除しながら、分裂・合体する2流体の界面の力学を正確に計算できる方法を確立し、それを用いて界面における流れのメカニズムの詳細を明らかにしようとするものである。平成19年度においては、計算法については、前年度に引き続いて格子点の追加・削除を組み込んだ移動格子有限体積法を、三次元構造および非構造格子について発展させ、界面の力学モデルについては、そのモデル化の検討と定式化を試みた。まず、構造格子計算法については、前年度に考案した二次元空間に対する「移動埋め込み格子法」を三次元に拡張するため、格子点を面単位で追加・削除するアルゴリズムを定式化し検証コードを作成した。格子点をスライドさせるアルゴリズムについては問題点を抽出しつつ理論の確立を進めた。非構造格子計算法については、非圧縮性流体への展開を二次元に続けて三次元へ展開するとともに幾つかの改良を行った。三次元における格子点の追加・削除アルゴリズムについては、問題点を解決すべく理論の構築を進めた。一方、界面の力学については、第一段階としてノズル出口からの層流流出過程おより容器内のスロッシング現象を例にアルゴリズムの検証を進めた。なお研究は、三次元計算が主となり、通常の計算機では計算負荷が大きくなりすぎ実用的ではなくなってきたため、新たに小規模なクラスターマシン(4ノード、8CPUコア、4x4GBメモリ)を製作し、並列アルゴリズムの実装を行った。
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日本機械学会論文集(B編) 74巻
ページ: 25-33
Prarallel Computaional Fluid Dynamics-Parallel Computing and Its Applications, (Elsevier)
ページ: 269-276
日本機械学会論文集(B編) 73巻
ページ: 2070-2076
Transaction of JSCES(計算工学会) Paper No.20070026
ページ: 1-6