研究概要 |
1.多数の穴の空いた球面状の膜では,表面揺らぎの相転移は起こらず,1次の崩壊相転移のみが起こる。このとき,穴の大きさは熱力学的極限において,膜のサイズと同等の大きさであるものが仮定される。 2.膜骨格をモデル化したある球面状の膜モデルでは,1次の表面揺らぎの相転移と1次の崩壊相転移が同時に起こる。このとき,骨格には1次元曲げエネルギー,骨格のjunction部には2次元の曲げエネルギーを仮定した。 3.内部的曲率エネルギーに支配された流動性のある球面状の膜は,2点を引っ張ると1次の相転移が起こり,そのとき,弦張力は平滑相で有限の値,乱雑相でゼロになる。 4.外部的曲率エネルギーに支配されたドーナツ面の膜では,1次の表面揺らぎの相転移と1次の崩壊相転移が同時に起こる。 5.内部的曲率エネルギーに支配された流動性のあるディスク面状の膜では,1次の表面揺らぎの相転移と1次の崩壊相転移が同時に起こる。 6.内部的曲率エネルギーに支配された流動性のない膜は,2点を引っ張ると2次の相転移が起こり,1次の相転移は起こらない。
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