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2007 年度 実績報告書

自励振動式ヒートパイプの高性能化と性能予測手法の研究

研究課題

研究課題/領域番号 18560193
研究機関東京工業大学

研究代表者

長崎 孝夫  東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 准教授 (30155923)

キーワード熱工学 / ヒートパイプ / 自励振動
研究概要

加熱部を銅板とし、その内部に直径2mmの孔を24個設け、この孔に内径2mm、外径3mmの銅管24本を接合して断熱部および冷却部とした12ターンの自励振動ヒートパイプ(以下、PHPと略記)につき実験を行い、以下の結果を得た。まず作動媒体として昨年度の水およびR141bに加えエタノールを用いた実験を行い、作動媒体による熱輸送性能の相違を明らかにした。また壁温変動の多点高速サンプリング測定により液柱の振動が隣接流路間を伝播することが分かった。さらに24本の銅管の配置を昨年度の1列から2列とし加熱部銅板の幅を約半分にする実験を行った結果、熱輸送量と加熱部・冷却部温度差の関係は1列の場合と2列の場合でほぼ同じであり、管を2列とすることにより加熱部の熱流束を増加できることが分かった。以上の多管型PHPに加え、アルミ板上の矩形溝流路で形成した平板型PHPにつき、両端の流路を接続して閉ループとするための接続流路も加熱部・冷却部間を往復させる新型流路パターンについて実験を行い、作動媒体としてエタノールを用いた場合には新型流路パターンの方が従来型よりも高性能であること、また冷却部壁温の影響を調べた結果、冷却部壁温が高い場合の方が熱輸送性能が高いことが分かった。さらに最も単純化したPHPとして、両端が閉じた1本の直線流路の両端部を加熱、中央部を冷却し、この流路内の1個の液柱の自励振動につき実験を行い、液柱振動の高速度ビデオ撮影と気体部分の圧力測定の比較から気体部分の体積変化と圧力変化の位相差により正味仕事が発生していることが分かった。さらに振動液柱による顕熱輸送の数値計算を行った結果、液柱振動による熱輸送における顕熱輸送と潜熱輸送の寄与は同程度であることが分かった。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2007 その他

すべて 学会発表 (3件) 備考 (1件)

  • [学会発表] 固体粒子添加による自励振動ヒートパイプの性能向上2007

    • 著者名/発表者名
      外薗寿幸, 長崎孝夫, 伊藤優
    • 学会等名
      日本機械学会熱工学コンファレンス
    • 発表場所
      京都大学
    • 年月日
      2007-11-24
    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [学会発表] Heat Transport Characteristics of a Pulsating Heat Pipe2007

    • 著者名/発表者名
      T. Nagasaki, T. Hokazono, Y. Ito
    • 学会等名
      ASME-JSME Thermal Engineering and Summer Heat Transfer Conference
    • 発表場所
      カナダ バンクーバー
    • 年月日
      2007-07-11
    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [学会発表] 自励振動ヒートパイプの熱輸送特性2007

    • 著者名/発表者名
      長崎孝夫
    • 学会等名
      日本ヒートパイプ協会第26回総会講演会
    • 発表場所
      早稲田大学
    • 年月日
      2007-06-30
  • [備考]

    • URL

      http://www.es.titech.ac.jp/nagasaki/index.html

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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