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2006 年度 実績報告書

生体組織の凍結保存において細胞の配向と細胞同士の接触状態が生存率に与える影響

研究課題

研究課題/領域番号 18560210
研究種目

基盤研究(C)

研究機関北里大学

研究代表者

氏平 政伸  北里大学, 医療衛生学部, 助教授 (70286392)

キーワード生体組織の凍結保存 / 細胞密度 / 単層培養細胞 / 細胞の配向制御 / 凍結保存状態 / 細胞同士の接触 / ヒト皮膚繊維芽細胞 / 細胞生存状態
研究概要

凍結組織の細胞密度上昇に伴う配向と接触状態の違いが生存率に与える影響を調べることを目的とし,本年度は凍結実験に耐えうる単層培養細胞の配向制御技術の確立,凍結単層培養細胞の蛍光画像解析による2次元生存分布と細胞生存率の測定法の確立,熱物性値による凍結人工組織の凍結保存状態の評価の3点を遂行した.単層細胞の配向制御のため,カバーガラス(松浪 24×24×0.7mm)に研磨紙で溝加工しコラーゲン(新田ゼラチン Type I-C)を塗布し滅菌し,その上でヒト皮膚繊維芽細胞(Cell Systems Fb Cells)を2日間培養したものを用意した.解凍後の生存状態検討のために非配向制御の単層細胞(細胞密度:0.2〜5×10^5cells/cm^2)も培養皿に用意した.次に,試料を凍結させ(冷却速度:0.1〜10℃/min,凍結保護物質:10%ジメチルスルホキシド),解凍後に蛍光染色し(同仁化学 Calcein AM, DAPI),蛍光倒立顕微鏡(ニコン TE300 DEF-S),CCDカメラ(浜松ホトニクス ORCA-ER),画像処理解析システム(ソリューションシステムズ:購入設備)を介しパソコンに画像を取り込み細胞の生存状態を観測した.更に,皮膚繊維芽細胞をコラーゲンスポンジ中(高研 CS-100, φ20×1mm)で人工組織化した試料(10^6, 10^7cells/cm^3)を急速冷却(30〜700℃/min,35%プロピレングリコール)した場合の液体窒素中の細胞内の有効温度伝導率を推定し生存率とつきあわせた.結果として,単層細胞の配向制御は確立したが凍結後の生存率が低く,非配向細胞を用いた凍結保存後の蛍光画像から生存率測定が可能となり死細胞の局所的集中が見られ,人工組織の急速冷却での凍結保存状態は細胞密度の上昇に伴い細胞内凍結を起こし易く生存率が低いことが示唆された.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Effective Thermal Diffusivity as an Index for Evaluation of the State in Cryopreserved Artificial Tissue2006

    • 著者名/発表者名
      Okaniwa K, Ujihira M, et al.
    • 雑誌名

      Low Temperature Medicine 32(2)

      ページ: 21-28

  • [雑誌論文] Estimation of Intracellular Effective Thermal Diffusivity in Cryopreserved Artificial Tissue2006

    • 著者名/発表者名
      Ujihira M, et al.
    • 雑誌名

      Journal of Biomechanics 39 Suppl. 1

      ページ: S380

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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