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2007 年度 実績報告書

固体表面上での氷の付着に対する伝熱現象及び界面現象の寄与度に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 18560212
研究機関中央大学

研究代表者

松本 浩二  中央大学, 理工学部, 教授 (60229549)

キーワード氷の付着特性 / 界面 / 表面エネルギー / 温度依存性 / 表面分析 / 氷の剥離挙動 / ナノスケール場とマクロスケール場の連成
研究概要

平成18年度の結果を踏まえ,付着力・表面エネルギーの温度依存性を測定した.さらに,固体材料表面での氷の付着の本質的メカニズムを解明するために,走査型プローブ顕微鏡(SPM)やX線電子分光分析装置(ESCA),電子線マイクロアナライザ(EPMA)を用いた表面分析により,ナノスケール場での,氷の剥離挙動・氷の付着力,固体面上に存在する親水性基と疎水性基の分布や,大気圧プラズマや紫外線照射による表面改質の前後での,2種類の基の分布の変化を測定した.また,冷却固体面材料として熱伝導率が高く冷却熱流束の大きい銅に着目し,銅表面に形成される酸化膜の氷の付着力に及ぼす影響をナノスケール場で検討するために,ESCAやEPMAによる銅表面の表面分析を行った.その結果,以下の結論が得られた.
1.せん断応力(単位面積あたりの付着力)および表面エネルギーは,温度の低下と共に上昇する傾向が得られ,両者の温度に対する概ね良好な相関が見られた.2.銅酸化膜が形成される過程での付着力の経時変化を明らかにし,銅酸化膜は,それが除去されたのち,きわめて短時間で再形成が始まり,その後徐々に形成が進行することを明らかにした.3.生成される酸化膜の組成とせん断応力の関係を明らかにした.
4.大気圧プラズマ・紫外線照射による表面改質により,固体表面上の親水性基の割合が増加することを明らかにした.5.ナノスケール場とマクロスケール場での氷の剥離挙動及び付着力を比較した結果,定性的に両者は比較的に良く一致することを明らかにした.
以上より,今後のナノスケール場とマクロスケール場の連成理論の構築の端緒を示した.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2007

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 冷却固体面と氷の付着に関する基礎研究-付着力の温度依存性についての検討2007

    • 著者名/発表者名
      大黒 優也
    • 学会等名
      日本機械学会熱工学コンファレンス2007
    • 発表場所
      京都
    • 年月日
      2007-11-24
    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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