• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2006 年度 実績報告書

状態によってモードが切り換わるシステムの実用的な振動解析法の構築に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 18560219
研究種目

基盤研究(C)

研究機関茨城大学

研究代表者

今村 仁  茨城大学, 工学部, 講師 (30213242)

研究分担者 西尾 克義  茨城大学, 工学部, 助教授 (40001698)
キーワード非線形振動 / 力学系理論 / PWSシステム
研究概要

(1)接続をベースにした従来の周期解導出法と,重ね合わせをベースにした擬フィードバック形式による導出法とがいかなる関係を有するのかを再考し,これらの表現形式による周期解の成立条件が,ある線形写像で互いに写り合うことを証明した.
上記の結果に基づき,申請者がこれまでの研究で得ていた,周期解上の衝突速度の無限の積和演算による計算法に代わる,有限回の演算のみによる効率的な計算法を提案した.この計算法を適用して,あらゆる周期解を,陰的に規定される有限個の衝突時刻のみの関数として表せる大域的な陽表示式が導出できた.以上の解析結果により,周期解を実現する切り換え時刻の効率的な近似計算法を確立する上で必須である周期解の摂動に関する変分方程式を,擬フィードバック形式による大域表現をベースに導出するための重要な手掛かりが得られた.
(2)モードによって状態が切り換わるシステムの工学的応用の一つとして,歩行ロボットの動的歩行パターン生成問題の研究動向を調査した.特に,近年,分岐理論やカオス理論の観点からも注目されている受動歩行の基本モデルについて,本研究で構築を目指す解析法の適用可能性について検討した.これまでに提案されている2足歩行ロボットの制御方式の中で,重力に起因する非線形性を,床面へのけり力を制御することで補償する歩行ロボットの線形倒立振子モデルは,切り換え時刻を含めて厳密に解ける区分線形システムとみなせる.したがって,このモデルに対しては,本研究で解明を進める擬フィードバック形式に基づく解析法を用いて,厳密な理論解析が可能であることがわかった.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] 衝突振動系における周期解の厳密な大域表現(切が換え時刻のみをパラメータとした陽表示)2007

    • 著者名/発表者名
      今村 仁
    • 雑誌名

      日本機械学会論文集C編 73・728

      ページ: 966-973

  • [雑誌論文] 衝突振動系における周期解の厳密な大域表現2006

    • 著者名/発表者名
      今村 仁
    • 雑誌名

      電子情報通信学会技術研究報告 非線形問題 106・135

      ページ: 19-24

URL: 

公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi