研究課題/領域番号 |
18560245
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
研究機関 | 横浜国立大学 |
研究代表者 |
高田 一 横浜国立大学, 工学研究院, 教授 (20154792)
|
研究分担者 |
武藤 佳恭 慶応義塾大学, 環境情報学部, 教授 (40245618)
滝沢 茂男 バイオフィリア, リハビリテーション研究所, 代表取締役 (10451204)
松浦 慶総 横浜国立大学, 工学研究院, 助手 (70282960)
|
キーワード | リハビリテーション / 計測工学 / 歩行能力 / 下肢運動 / 筋電位 / 生理学 |
研究概要 |
寝たきり高齢者が訓練することにより、その約30%が何らかの歩行を獲得しているという事実に基づいて、その手法である創動運動を中心とした下肢運動を測定する評価機器を用いて歩行能力評価を行い、標準化評価システムを構築することが本研究の目的である。 今年度は、膝および足首の関節角度を測定できるように下肢運動能力評価機器を改良した。その機器を用い、高齢者施設の協力を得て歩行能力の異なる要介護高齢者の足関節の底背屈運動、下肢の前後運動を測定した。また、運動に伴う筋活動を観測するため、運動の測定と同時に運動中の筋電位を計測した。さらに平行棒内でフォースプレート上を歩行してもらい、そのデータから歩幅などの距離因子、リズムなどの時間因子、脚の荷重バランスなどの力因子を求めた。 その結果、片麻痺被験者では底背屈運動時の運動パラメータおよび底背屈運動時の患側脚の前脛骨筋の活動と歩行能力との間に関係が見出だされた。麻痺なし被験者の場合は下肢の前後運動時の運動パラメータと歩行能力との間に相関が見られた。相関の高い運動パラメータを説明変数にとり、重回帰分析を行った結果、歩行能力を判別する精度よい重回帰式を導出することができた。また、歩行での実験結果からは、支持性・リズム性・離床性を抽出し、パラメータの線形関係より各項目を算出する式を導出した。さらに、この式によって算出される支持性・リズム性・離床性評価値を主成分分析により統合し、総合的な歩行能力得点を算出する式を導出することが可能となった。
|