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2006 年度 実績報告書

痛みの工学的モデルの構築と安全制御への応用

研究課題

研究課題/領域番号 18560252
研究種目

基盤研究(C)

研究機関熊本大学

研究代表者

松永 信智  熊本大学, 大学院自然科学研究科, 助教授 (10363508)

研究分担者 川路 茂保  熊本大学, 大学院自然科学研究科, 教授 (30040421)
キーワード痛みモデル / 表面痛 / ゲートコントロール説 / 2質点系 / 安全制御 / 人間-機械系
研究概要

従来の安全システムは、機械と人間を空間的・時間的に分離するという概念を基本としているが、今後ロボットが社会や家庭などに進出してくるに伴い、ロボットと人間を空間的・時間的に分離することは受容し難い条件となる。人間は、痛みを感じ利用する機能を有していることから、怪我や事故から身を守る行動ができると考えられる。そこで本研究は、機械に人間の痛みを模擬した機構を実装することにより、擬人化により安全・安心な機械系を実現することを目的とする。痛みには様々な分類があり、生理学的にも異なるメカニズムとなることから、本研究では人間と機械の物理干渉により生ずる代表的な痛みである「表面痛」を扱うこととし、人間の痛みに関する工学的なモデルを構築し、人間-機械系の安全制御への応用を試みる。平成18年には、以下の研究課題に取り組み、成果が得られた。
1.痛みの工学的モデルの構築
痛みの定量化を目指して、痛みの印加精度、印加ポイントを正確に再現でき、各部位での痛みの程度を比較できる計測装置を新たに設計・製作した。本計測装置を用いて上肢各部位による痛み特性を計測し、主観的な「痛み」を表現するモデルとして、衝突時のインパルス的な痛みおよびその持続を表現できる2質点モデルを構築した。
2.生態防御機能の実現
2自由度DDアームロボットに痛みモデルを実装し、痛み回避運動のシミュレーションを行い、提案する痛みモデルの有効性を確認した。
3.痛みセンサの原理検証
人間の皮膚特性と痛みの関係を明らかにするため、ウレタンやシリコン等の材料を用い皮膚特性を模擬し、最大応力がどの部分に集中するかをFEM解析により明らかにした。その結果、応力が皮下組織上面に集中していることがわかり、痛みの発生と持続に関連していることが判明した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] 上肢における表面痛特性の実験的解析とモデリング2006

    • 著者名/発表者名
      赤山聖子, 松永信智, 川路茂保
    • 雑誌名

      ロボティクス・メカトロニクス講演会'06講演論文集,東京

      ページ: 2P2-B31

  • [雑誌論文] Experimental Analysis and Modeling of Superficial Painon Upper Limb2006

    • 著者名/発表者名
      Seiko Akayama, Nobutomo Matsunaga, Shigeyasu Kawaji
    • 雑誌名

      Proc. of SICE-ICASE International Joint Conference 2006

      ページ: 2891-2894

  • [雑誌論文] 押圧力による皮膚変形と痛みの実験的解析2006

    • 著者名/発表者名
      赤山聖子, 松永信智, 川路茂保
    • 雑誌名

      第25回計測自動制御学会九州支部学術講演会

      ページ: 147-150

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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