研究課題/領域番号 |
18560265
|
研究機関 | 佐世保工業高等専門学校 |
研究代表者 |
長嶋 豊 佐世保工業高等専門学校, 電気電子工学科, 教授 (70198323)
|
研究分担者 |
志久 修 佐世保工業高等専門学校, 電子制御工学科, 准教授 (00235516)
真部 広紀 佐世保工業高等専門学校, 一般科目, 准教授 (10249881)
|
キーワード | 海中ロボット / UROV / WROV / ハイブリッドROV / PSoCプロセッサ / 操縦者支援ソフト / 自動ブイ |
研究概要 |
最近の気候変動の影響により、磯焼け海域の急増、水産資源の枯渇、海洋環境の悪化等が一層深刻になっている。海洋調査の必要性は高まるばかりであるが、一般的には支援船とROV(Remotely Operated Vehicle)をテザーケーブルで繋ぎ操縦や映像の伝送を行っている。しかし、テザーケーブルの重量や潮流によりROVの運動性能が制限される。しかし、浅海域では軽い光ケーブルを用いたUROV(Untethered ROV)が有効な一手段である。一方、海洋の表層域の環境データや水産資源を観察するミッションにはケーブルではなく無線を用いたWROV(Wireless-ROV)が簡便に利用できて有効である。本研究では、 ROVにより牽引して自由に動き回ることが可能なブイに無線伝送系システムを搭載し、ブイとROV間は光ケーブルを使用して、各種調査が可能なハイブリッド型海中ロボットシステムを開発した。以下に具体的な研究成果を示す。 1 海中ロボットの制御は映像とROVのセンサデータをモニタしながら無線操縦できる。 2 ハイブリッド型ROVのセンサデータを統合し、伝送できるように、PSoC(Programmable System on Chip)マイクロコンピュータを用いた伝送コントローラを開発した。 3 伝送コントローラは電子コンパス、GPS(Global Positioning System)、深度、ソナーのセンサ信号を統合、抽出して操縦に必要なデータのみを伝送する機能をもたせ、データ伝送の効率化を改善した。 4 光ケーブルの伸張具合をセンサで感知し、ケーブルの巻取り・繰出しができる自動ブイを開発した。 5 ブイとUROV間の測距を行い、海中のROVの方位を予測できるソフトウェアを開発した。 6 操縦者支援ソフトをVB. NETを用いて開発し、実海域で実験を行ない、操作性が良いことを確認した。
|