研究概要 |
平成18年度の研究実績は以下のとおりである. 今までの研究結果を拡張し,高温超伝導バルクの温度を均一とした熱平衡方程式を,臨界電流密度を一定としたビーンモデルに基づく磁化損失計算式を連成させた簡易解析モデルを開発した.この解析モデルは,捕捉磁界の有無による磁化損失に関しても説明することができ,交流損失の高精度測定が可能となった電気的測定法の測定結果と比較しても,ほぼ一致することがわかった. 上記データの取得のため,様々な種類および大きさの高温超伝導バルクの交流損失を測定することにより,解析結果と測定結果の妥当性をより高めることができた. バルクの交流損失低減化手法として考案していた,分割化についていくつかの分割案を提案し,検討を行うと同時に,加工方法についても検討を行った.また,この分割案とは別に新たに検討課題として捕捉磁界減少・消滅の防止案として有力な高温超伝導磁気シールド層を追加したバルクの捕捉磁界特性について検討を行うこととなった.
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