研究課題
基盤研究(C)
高性能・高機能化を要求する時代の流れに伴い、家電機器・OA機器をはじめ産業用に至るまで非線形半導体素子の応用が盛んになされている。これにともない電力系統の電圧・電流波形がひずみ、高調波電流、特に五次や七次等の低次成分が増大し、進相コンデンサ等電力用機器の障害さえも生じた例もあることは、広く知られている。問題となっているこれら電力用半導体の応用装置は主として整流回路を含む電力変換回路が多いが、その目的とする用途から今後ともあらゆる分野での増加が予想される。このため電力利用環境の悪化を招き、このことから生じる問題も将来にわたり益々増加してゆくものと予想される。これらの現状を背景として、本研究は配電系統において、非線形な半導体電力変換回路に基づいて発生する高調波の低減化を目的として研究を行った。すなわち、従来より研究代表者らが実施してきた継続をふまえ実験を行った。これまでの主たる研究成果は、PFC(Power Factor Correction-高力率整流回路)を用いた電源を中心とする改善方式であり、更にこれらの方式において2、3の回路間の定数を変え高調波の位相をずらすことなどで互いの高調波を低減しあう、併用方式についても実験を行った。本研究ではこれらを念頭に、高調波問題の解決を目指している社会に対し新しい改善策の指針を示すことができると考えている。更にこの研究方式の発展をはかって行きたい。JIS規格においては小容量のコンバータ回路まで高調波規制の枠にある。このようなことから各種電力変換回路において、国の内外で高周波スイッチを用いたアクティブフィルタ型の電力変換回路が数多く考案され発表されてきた。しかしながらこれらはEMCの問題やコスト増の問題も同時に有しているため何らかの新しい展開も期待されてきた。これに対して本研究で行った方式のひとつは電力変換回路では極めて簡単な方式である。以上得られた多くの成果は学会などに発表し、または発表準備している。
すべて 2007 2006
すべて 雑誌論文 (6件)
電気学会論文誌D vol.127-D,No.4
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The International Conference on Electrical Engineerin 2006, YongPyong,Korea, Proceedings of ICEE 2006 Vol.EM-27
ページ: pEM-27-01-06