研究概要 |
平成19年度前期は基本的には応募時の計画と同じであるが,認許予算が減額されたので,当初予定した太陽光発電模擬装置の代替として可変直流電源を導入して応募時の計画とほぼ同じ実験を試みた.まずこの可変直流電源,太陽光発電用系統連系システムと既存の瞬低発生装置を組み合わせて瞬低時の運転耐性を解明した.瞬低発生位相や期間、瞬低の深さをパラメータに瞬低のパターン種々変化させて実験した. 平成19年度後期は瞬低時のインバータ各部の電圧電流波形を詳細に分析し,瞬低によりインバータが停止することがあること,その原因は系統連系ガイドラインで求められている系統単独運転防止のための保護機能であることを解明した.すなわち,系統単独運転状態の受動的検出方法として位相跳躍量が規定値を越えた場合にインバータを5秒程度停止する機能が起動するためである.その時のインバータの電流電圧からは、インバータを停止させるほどのストレスはないこと,瞬低は系統単独状態ではないことからこの保護システムを改善すれば解決できることを明らかにした. なお,平成18年の研究で実施した電磁接触器の解析ついて新しい知見が得られたのでスペイン・バルセロナで開催された電力品質に関する国際学会で発表した,またインバータの位相跳躍に関する知見を電気関係学会関西支部で速報した.さらに学会誌投稿を準備中である.
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