研究課題/領域番号 |
18560312
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研究機関 | 青山学院大学 |
研究代表者 |
永田 勇二郎 青山学院大学, 理工学部, 教授 (90146308)
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研究分担者 |
橋本 修 青山学院大学, 理工学部, 教授 (60237930)
佐俣 博章 神戸大学, 海事科学部, 准教授 (90265554)
水崎 壮一郎 青山学院大学, 理工学部, 助手 (60406824)
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キーワード | 電気・電子材料 / 磁気異方性 / サブテラヘルツ / 電波吸収材料 |
研究概要 |
1.SmFe_3の多結晶作成条件の最適化、粉末の作成、共鳴吸収周波数の理論的な検討を行った。 a)Sm-Fe系金属間化合物の多結晶の作成:Sm-Fe系化合物は複雑な相図に起因して、多結晶の作成が難しい。とくにSmFe_7は微細な単結晶は再現性良く得られるようになったが、多結晶を得ることはできなかった。これはSmFe_7が極めて狭い温度領域に存在する相であるためと思われる。電波吸収材料として用いる場合、大量の微粉末多結晶が必要である。そこで当該年度はSmFe_7と同様に巨大なしかも純粋なプレーナ型磁気異方性を有するSmFe_3の多結晶の作成を試みた。SmFe_3の場合、種々の作成条件を検討した結果、Smが若干リッチな組成でアーク溶解した試料を950℃に急熱後14時間保持して急冷することによりほぼ単相の多結晶を得ることができた。 b)微粉末として使用する場合、多結晶の粉砕過程で応力により結晶形の変化、組成の変化が起こることがある。そこで、微粉末化前後の結晶学的評価、磁気特性の評価を行った。その結果、微粉末化が結晶性と磁性に殆ど影響しないことを明らかにした。 c)SmFe_3における共鳴吸収周波数の理論的な検討を行った。その結果、SmFe_3では約200GHz付近で自然共鳴による吸収が起こることが示された。磁気異方性はAl等の非磁性元素を置換することにより制御可能であり、50GHz〜200GHzの周波数帯における電波吸収材料が実現可能であることが示された。 2.電波吸収特性の評価方法の検討をおこなった。50GHz〜100GHz帯の高い周波数における有効な測定法である透過あるいはエリプソメトリー法などの自由空間法による測定法を検討した。
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