• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2006 年度 実績報告書

強誘電性ポリマーにナノ蛍光体粒子を分散させた新規蛍光体と大面積表示パネルへの展開

研究課題

研究課題/領域番号 18560316
研究種目

基盤研究(C)

研究機関金沢工業大学

研究代表者

會澤 康治  金沢工業大学, 工学部, 助教授 (40222450)

研究分担者 亀井 衛一  金沢工業大学, 基礎教育部, 教授 (90410290)
宮田 俊弘  金沢工業大学, 工学部, 教授 (30257448)
キーワード強誘電体ポリマー / 蛍光体粒子 / 分散型EL素子 / 残留分極 / EL発光 / スピンコート
研究概要

平成18年度は以下に示す各研究項目について研究を実施した。
(1)強誘電体ポリマー膜の形成と電気的特性の評価。
(2)ZnS:Mn粒子を分散させた強誘電体ポリマー膜の形成と光学特性の評価
(1)についての成果は具体的な実施内容は次の通りである。まず、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)・アクリル(PMMA)ブレンドポリマー(重量比7:3)およびPVDF/三フッ化エチレン(TrFE)(重合比:75mol%/25mol%)共重合体の粉末原料を有機溶媒(ジメチルホルムアミド)に溶解させた濃度5重量%の溶液を作製し、この溶液を用いてスピンコート法によってPt膜付基板上に薄膜(厚さ約393nm)を形成する。形成した膜は、真空乾燥炉を用いて真空中の加熱処理(140℃・1時間)によって結晶化させた。形成した膜は、フーリエ変換赤外分光光度計およびエックス線回折測定から強誘電体相の形成を確認した。さらに形成した膜の分極特性を評価したところ、PVDF・PMMAブレンドポリマー膜では、残留分極が約1μC/cm^2の強誘電体であることを確認した。またPVDF/TrFE共重合体膜では、約10μC/cm^2の残留分極値を得た。(1)の実験において、PVDF/TrFE共重合体のほうが大きな残留分極が得られたことから、研究項目(2)はPVDF/TrFE共重合体膜を用いた場合について検討した。
(2)についての具体的な成果は次の通りである。ZnS:Mnの蛍光体粒子(粒子径約1μm)を(1)で作製した溶液中に分散させ、スピンコート法によりPt膜付基板上に膜を形成した。さらに形成した膜上に電気的特性評価のためにPt電極を形成した。このように作製した試料は、(1)で得られたような強誘電性によるヒステリシス特性を持つことを確認した。また形成した膜に透明導電膜付ガラス基板を圧着し交流電圧を印加した所、ZnS:Mn蛍光体に由来する波長585nm付近に主ピークを持つEL発光が得られた。
以上の結果から、本年度の目標は当初の計画通りほぼ達成できたといえる。

URL: 

公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi