研究課題/領域番号 |
18560331
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研究機関 | 富山大学 |
研究代表者 |
藤井 雅文 富山大学, 大学院・理工学研究部(工学), 准教授 (60361945)
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研究分担者 |
坂上 岩太 富山大学, 大学院・理工学研究部(工学), 教授 (20142200)
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キーワード | 有限差分時間領域法 / 非線形光学 / 4光波混合 / リング共振器 / 光双安定 / 光波長変換 / ブラッグ導波路 / 光スイッチ |
研究概要 |
本研究は光デバイスにおける非線形導波路中の複雑な光伝播現象を統一的に理解する手法を確立することを目的としており、平成19年度は(1)高次有限差分時間領域法(高次FDTD法)を用いた非線形3次元電磁界解析の並列計算による、半導体マイクロリング共振器における増強4光波混合(増強FWM)と波長変換効率向上に関する構造最適化、および(2)同並列計算による、非線形ブラッグ反射導波路における光双安定デバイスの電界強度しきい値低減に関する研究を行なった。これらの研究課題は、それぞれ小型高効率光波長変換素子、全光スイッチ(あるいは光論理回路)の実現のための有力な候補であり、本解析手法が有効に適用できることを示した。 特に、(2)非線形ブラッグ反射による光双安定現象については、全光スイッチ、光論理回路の実現におけるキーデバイスとして活発に研究が進められている。光双安定性を実現するためには、強光電界によって大きな誘電率変化を起すことが重要で、そのためには高非線形材料と非常に大きな入射光電界が必要となり、この必要な入射光電界強度を下げることがデバイスの実現のための重要な課題となっている。このような非線形ブラッグ導波路はその他にもギャップソリトン生成など非常に興味深い性質を持つことが明らかとなっており、特にブラッグ導波路の反射構造が強変調からなる場合に今回提案している解析手法が有効であるので、これを用いて光スイッチングに必要な入射光電界強度の低減、効果的な光スイッチング動作を得るための構造最適化、安定一不安定領域間遷移のダイナミクスに関する研究を行なった。また、光スイッチングの実験的検証の可能性について定量的検討を行ない、最適構造において、現在半導体レーザで可能な光出力レベルで動作させうることを示した。
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