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2007 年度 実績報告書

誘電率あるいは透磁率が負から正の値まで電気的に可変なメタマテリアルの研究

研究課題

研究課題/領域番号 18560336
研究機関山口大学

研究代表者

久保 洋  山口大学, 大学院・理工学研究科, 准教授 (50205126)

キーワード人工媒質 / 左手系媒質 / 左手系線路
研究概要

等価誘電率が負となる構造中に等価透磁率の正負が周波数に対して変化する要素を付け加えて、左手型線路あるいは負屈折率媒質の基本構成法の提案を行い、また容量変化素子をこれに付け加えることで電気的に等価透磁率が可変となる線路を示した。
具体的には(1)導波管を遮断領域で使用することで、その中では等価的に負の誘電率が得られる。このような導波管を2つ重ねその間をスタブで接続することでオープンスタブが作られる。スタブ中には容量性エネルギーがたまり導波管側からこれを見ると負の透磁率と同等の特性が得られる。これを利用し低損失な左手系線路が実現できた、このときスタブ間に電気的可変な容量素子を接続すると左手系モードの分散特性が周波数軸上を移動した、これは周波数を固定して考えると、透磁率が正から負へ、あるいは別の周波数では負から正へ変わることに相当する。
(2)上記の導波管型左手型線路の考えを応用して、次のような負屈折率媒質構造を提案した。上下方向に周期的に並んだ導体線は縦方向に偏波した電磁波に対して先ほどの遮断領域導波管と同様に電磁波を遮断し負の誘電率特性が得られた。この導体線間の容量成分を利用して負の透磁率特性を持たせることで、バルク的負屈折率媒質を実現した。
(1)により低損失な実用的左手型線路が示され、透磁率可変特性を持たせることが出来た。また(2)により波の進行方向に垂直な平面内に広がりを持つ負屈折率媒質構造が示され、媒質の透磁率誘電率を可変するための基本構造が得られた。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] 遮断領域導波管に誘電体スラブを取り付けた左手系線路2008

    • 著者名/発表者名
      笹井 雅彦
    • 雑誌名

      電子情報通信学会マイクロ波研究会技術報告 MW-2007

      ページ: 49-53

  • [雑誌論文] Left-Handed Transmission Line Using a Magnetic Symmetrical Plane2007

    • 著者名/発表者名
      H. Kubo
    • 雑誌名

      2007Korea-Japan MicroWave Conference Proceedings

      ページ: 169-172

    • 査読あり
  • [学会発表] 人工媒質を構成する平行導体型粒子の共振モードとその等価誘電率2007

    • 著者名/発表者名
      上村 武
    • 学会等名
      平成19年電気・情報関連学会中国支部連合大会
    • 発表場所
      広島
    • 年月日
      2007-10-20
  • [学会発表] 磁気対称面を利用した導波管型左手系線路2007

    • 著者名/発表者名
      久保 洋
    • 学会等名
      2007年電子情報通信学会エレクトロニクスソサイエティ大会
    • 発表場所
      鳥取
    • 年月日
      2007-09-11

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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