研究課題
周期300nmの三角格子配置を有するモスアイ構造の作製方法を検討し、テーパー角度制御のためのエッチングマスク材構成を最適化することができた。この作製方法を用いて、SiC、AlInP、サファイアにモスアイ構造を作製することが可能となった。理論計算によって予測された光透過率の角度依存性、光取出し効率の周期依存性は、実験値と定性的に一致することが確認できた。SiC基板上青色LEDの光取出し面にモスアイ構造を形成すると、光出力が100%向上することを実証できた。また、サファイア基板上の青色LEDにおいては、光出力は50%向上することも合わせて実証できた。両者の違いは基板材料の屈折率の違いに起因するものであり、理論からも同様の違いが予測される。さらに、周期が500nm-600nmの範囲においては、モスアイ構造において反射される光が周期によって決定されるブラッグの回折条件を満たす反射角に変化することを見出し、高反射メタルによる反射板をモスアイ構造に対向する面に形成すると、光取出し効率が大きく増加することがわかった。SiC基板上青色LEDにこれを適用すると240%の光出力向上を得ることができた。
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