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2007 年度 実績報告書

高音質・高速収束ステレオエコーキャンセラに関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 18560371
研究機関金沢大学

研究代表者

平野 晃宏  金沢大学, 自然科学研究科, 講師 (70303261)

研究分担者 中山 謙二  金沢大学, 自然科学研究科, 教授 (00207945)
キーワードエコーキャンセラ / 多チャンネル / 不確定性
研究概要

1.Intel IA32プロセッサお用いたステレオ音響エコーキャンセラ(SAEC)の実現
PCベースの遠隔会議システムを想定して,Intel IA32プロセッサを用いてSAECを実現した。
ベクトル演算命令を有効に利用できるよう種々の最適化を行い,最適化前のプログラムに対して約4倍の高速化に成功した。比較的低価格のPCでもSAECの実時間処理が可能になるため,SAECを用いた高品位遠隔会議システムを低価格で容易に導入可能になる。ベクトル演算命令を用いた高速化を行う際に,通常は連続する4タップを4次元ベクトルとしてベクトル化を行う。しかし、この方式では4ワード境界を超えたデータアクセスが必要になり,データ配置問題を引き起こす。今回は,4個の適応フィルタを用いるというSAECの構成に着目し,4個のフィルタのタップ4個を4次元ベクトルとしてベクトル化を行った。この構成では,データ配置問題は発生しない。
循環バッファの実装方法についても検討した。専用のアドレス発生器を持たない汎用プロセッサにおいては,条件分岐命令によるパイプラインの効率低下を避けるために,循環バッファサイズより大きな配列を用意することが多い。分岐予測が可能であること,分岐ユニットが並列動作することに着目すると,条件分岐の影響は少ないことが予想される。実験により,条件分岐の影響は非常に小さいことを確認した。
2.入力信号の白色化による調整収束アルゴリズムの検討入力信号を白色化することによって,有色信号に対する収束速度を改善する方法を検討した。ラチス形予測器を用いた方法を提案してきたが,予測係数とフィルタ係数の同期が必要であり,同期のために演算量が増加するという問題があった。白色化フィルタの位置を見直すことにより,同期が不要な構成を検討した。タップ数が少ない場合には有効であるが,タップ数が多いと大きな改善は見られないという点が課題である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2007

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] ステレオエコーキャンセラにおける前処理を用いない最適値推定2007

    • 著者名/発表者名
      水野裕介, 平野晃宏, 中山謙二
    • 学会等名
      電子情報通信学会第22回信号処理シンポジウム
    • 発表場所
      仙台
    • 年月日
      2007-11-08
  • [学会発表] ステレオ音響エコーキャンセラのIntel IA-32 CPUによる実現2007

    • 著者名/発表者名
      平野晃宏, 中山謙二
    • 学会等名
      電子情報通信学会第22回信号処理シンポジウム
    • 発表場所
      仙台
    • 年月日
      2007-11-08

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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