研究課題
基盤研究(C)
本研究では、多様な位相パターンを発生する大規模カオス回路ネットワークを構築し、回路実験・計算機による数値シミュレーション・理論解析を通して、「位相パターンの安定性に関する調査」・「位相パターンへの情報の埋め込み」・「位相パターンのカオス的遍歴の制御」を行うことにより、大規模カオス回路ネットワークの位相パターンの特徴を明らかにするとともに、その情報処理への応用を調査することを目的としている。本年度に得られた主たる成果は以下の通りである。1.多数の発振回路を結合したネットワークに見られる位相パターン結合発振器は、系全体の消費エネルギーを最小化するように同期する傾向があるが、結合方法を工夫することにより、様々な位相パターンが発生する場合があることを確認した。2.カオス回路の結合ネットワークに見られる奇妙な同期現象の解析複数のカオス回路をRC回路を共有するような形で結合した系の同期状態を調査し、これまで見られなかった位相差を保って同期する現象が発生する場合があることを確認した。結合数を変化することにより、この同期状態が発生する領域が大きく変化することも確認した。3.自己組織化写像のダイナミクスの調査大規模非線形回路ネットワークである自己組織化写像の特性に変化をもたせて、そのダイナミクスの調査を行った。さらに、これらの自己組織化写像が、データ抽出に応用できる場合があることを確認した。
すべて 2006
すべて 雑誌論文 (6件)
信号処理学会誌 vol.10,no.3
ページ: 145-152
RISP Journal of Signal Processing vol.10,no.4
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