画像符号化パラメータの一部を自画像の中に埋め込むことにより情報量を削減する、新たな符号化技術を提案することを目的として研究を行っている。19年度の実績を以下に示す。 1.18年度PCT出願した特許「画像符号化方法、画像復号化方法、画像符号化装置及び画像復号化装置」(第PCT/JP2007/51645号)の内容が、イノベーションジャパン2007・大学見本市での出展に採択され、2007年9月12-14日東京国際フォーラムにおいて展示説明した。 2.上記特許の技術のフラクタル画像符号化への適用について検討し、所定の埋め込み用符号化データが"0"のとき、符号化対象のレンジブロックに対して、アドレス情報が偶数であるドメインブロックプールの中から最適ドメインブロックを探索し、所定の埋め込み用符号化データが"1"のとき、アドレス情報が奇数であるドメインプールの中から探索する方法を導入したフラクタル画像符号化方式を提案し、「電子透かし技術を用いた新しい高能率画像符号化」を画像電子学会誌Vol.37、No.1、pp63-68(2008)に投稿した。 3.上記特許の技術のJPEG方式への適用について検討し、DCT係数のDC成分を、AC低周波成分に埋め込む方式を提案し、"A Novel Image Compression Method Using Watermarking Technique in JPEG Coding"をACIVS2007で論文発表を行った。 4.本研究による画像符号化を基にした新しい発展形態として「電子透かし技術を用いた画像符号化の画像処理への発展について」を情報処理学会研究報告Vol.2008、No.22で論文発表した。
|