研究課題
基盤研究(C)
本年度は、IPv4++方式を実現するためのネットワークアーキテクチャを明らかにするとともに、事実上の標準とするためにマーケティング戦略を中心に研究を進めた。以下に進捗をまとめる。(1)詳細設計を進めるうちに、本研究が大規模なネットワークに摘要できない可能性が浮上した。このため大幅にアーキテクチャを変更することとし、レルムという概念で再帰的にネットワークを再構成する方式を明らかにした。(2)再帰的構造を実現するためのプロトコルをRGP(Realm Gateway Protocol)として明確化し、情報処理学会OS研究会にて発表した。なお、この発表には、上記(1)の内容も含んでいる(3)(1)(2)の技術面での研究に加え、経営学的見地から方式を再検討した。そして、名称をフリースケールネットワーク方式に変更した。これは、第一に、本方式が従来のインターネットだけではなくあらるネットワークに摘要できること、二に、本ネットワークがユーザに提供する価値を名前として前面に出すことが理由である。(4)標準化戦略の検討を行った結果、インターネットの標準化トラックに載せることは、かえって標準化のスピードを落とすことになるという結論に達した。このため、まずは、プロトタイプのデモンンストレーションを急ぐこととし、当該プログラムの機能設計を行った。本件については、2007年8月に京都で開催される国際会議ACM SIGCOMM2007のワークショップに論文として提出こととし、論文の第1版ドラフトを作成した。(5)2006年にピサで開催されたACM SIGCOMM国際会議にて、コーネル大学のpaul Francis教授と研究協力沐研究の進め方について議論を行い、2007年度に研究協力の密度を上けることで合意した。(6)企業向けに本プロトコルが利用可能かどうかを証した。特に企業で利用されている仮想プライベートネットワークを載せることが可能かどうかを検証し、仮想回線をレルムとみなす方式で整合性が確保され、実現可能なことを明らかにした。
すべて 2007 2006
すべて 雑誌論文 (3件)
情報処理学会 OS研究会 研究報告 2007-OS-104(12)
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Proceedings of the Joint International Workshop on Massively Multi-agent Systems and Challenges in Large-Scale Coordination in Multi-Agent Systems MMAS2006LSMAS2006
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ACM SIGCOMM workshop on Internet Network Management INM'06
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