研究概要 |
(1)装置制御 ホームネットワークでは1個の変数で複数装置を制御する必要がある.また,装置の種類ごとに制御ルールを統一する必要がある.これらの条件を満足するルール記述法について,ユーザが容易に記述できるよう確立した. (2)サービス構成法 ホームネットワークサービスは個々のサービスを組み合わせることにより構築する(連携サービスと呼ぶ)のが一般的である.この手法を状態遷移モデルに適用するためには,状態遷移図の合成を行なう必要がある.また,個々の装置についても様々な機能を持つ装置も多く,これらを一つの状態遷移図で表現すると複雑になる.このため,機能ごとに状態遷移図で表し,それらを自動的に合成する手法の検討を行いその見通しを得た.また,インターネットを介して外部のWebサービスを利用できる構成法を確立した. (3)開発支援 ユーザが自由にサービスを開発するため,ルールの記述に関して同義語・多義語の問題が発生する.このため,オントロジーに基づく用語の体系化を行い,それに基づいて同義語・多義語の問題を解決する手法の検討を行い,その見通しを得た. サービス競合の問題に関しては,形式的検出法が持つ弱点として,実際には発生しない競合を誤って検出する問題を明確にし,その解決法を提案した.また,ホームネットワークサービスでは使用する端末が各家庭により限定されるため,競合検出の前提となる,端末の組み合わせに制限が生じる.この制限を考慮した新たな組み合わせ法を自動生成する手法を検討し,その見通しを得た. (4)サーバ構築 SIPのプロトコルスタックを購入し,ルールベースで記述されたホームネットワークサービスプログラムを解釈実行する実行環境を構築した. 上記研究成果については国内外の学会で発表した.
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