研究概要 |
本年度は,(1)本研究に関連した従来研究の調査と,(2)赤外線通信(IrDA)に関する技術調査,および,(3)デバイスハンドオーバー・システム構築のためのアーキテクチャ設計を行い,(4)机上シミュレーションによって考案アーキテクチャの実現性を検討し,それらをまとめて,(5)国際会議にて発表を行った. (1)〜(3)に関しては,コンピュータシステムに関するシーム性(シームレス/シームフル)に着目した研究,コンテンツサーバからダウンロードしたストリーミングデータのハンドオーバー技術,PAN環境を構成するネットワーク技術,および,IrDAで通常使われる双方向通信プロトコルIrCOMMに関して調査し,本研究での関わり合いを検討するとともに提案するハンドオーバーシステムのネットワークアーキテクチャを決定した. (4)に関しては,考案したネットワークアーキテクチャに基づき,クライアント-サーバ間での通信プロトコル設計を行い,単純な通信フローの作成とその実装方法を検討した. (5)に関しては,IEEE国際会議MDM2006(International Conference on Mobile Data Management)にて,本研究のコンセプトと予備的な性能評価指標に関して発表を行った. 研究計画と比較して,赤外線通信を用いた予備実験が終了しなかったが,実験すべき指針を明確化するとともに来年度早々に開始できる準備を整えることができた.また,予定よりも早く,研究コンセプトと性能評価に関して発表を行うことができた.
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