研究概要 |
1)変位計測システム 19年度は静的変位に加えて動的変位の計測へとシステムの拡張を図った.このため参照波信号の位相切り替えを電子的の外部から高速制御する方式を導入した.これにより,参照波位相の個数(静的な場合は1〜8個程度)と計測に必要な速度との関係も明らかにした,動的な変位測定のため機械部分の高精度化も同時に行なった.また,音波の伝搬路における様々な外乱,特に温度変化を精密に測定してこれを常にフィードバックしながら計測を行えるようにシステムを改良した. 2)PAS¢)設計 19年度はPASを構築した.このシステムの中核は,波長(λ)に比べて十分小さな開口をもつピンホールであり,この開口から超音波を送受波して高い空間分解能を得るものであり,申請者が独自に考案したものである.19年度はこのピンホールの試作とともにその音場特性の測定(距離特性,方位分解能)の測定を行なった.また,使用の周波数とピンホール直径との関係を明らかにした.また,このシステムを利用して物体表面のトポロジカルな測定もおこなった 3)両システムの融合 変位計測システムとPASはピンホール部分を除けば電子回路等はほぼ共通であり,これらを融合下システムを構築した.このシステムを用いた場合の変位計測の際に通常の平面型の送受波器を用いた場合との差異を明らかにし,改良をおこなった.
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