当該2年間は、本科学研究(JSPS)の他、(独)新エネルギー・産業技術総合開発機構の研究・開発(NEDO)の両研究に採択され各研究を実施した。そこで両研究課題を明確に区別して実施し、研究課題終了後は両研究課題を総合的に評価検討、発展させることが目的である。即ち JSPS:「学生実験用X帯6ポート型VNAの開発」を目標に、開発に必要な新しい分野である「UWBフィルタ設計」と「スプリアス測定技術」に特化した研究 NEDO:「6ポート型電波位相計測方式を導入した高周波小型応用機器の開発」を目標に、共同研究企業の目的に合致したこれまでの蓄積した研究成果に基づき、発展させる研究である。 本研究課題に対する成果として、以下の2つの提案を行った。 1. PSO(Particle Swarm Optimization)を用いたUWBバンドパスフィルタの設計法の提案 2. スプリアス発射測定のための可変同調フィルタと可変減衰器との組み合わせによる信号レベルの調整法の提案 これらの成果は国際会議プロシーディングスおよび国内外口頭発表として5件公表するに至った。さらに、1.に関しては指導している学生の修士論文として完成し、2.に関しては博士論文として現在指導している。 2年間に亘って実施した両成果を統一して、今後は目標としている「超高周波ホモダイン方式ベクトルネットワークアナライザ」の確立に邁進する。
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