研究概要 |
本研究では, 非線形H無限大制御(適応制御, 非線形制御, ロバスト制御, H無限大制御など)の方法論を発展させ, 必要に応じて知的制御の分野の諸手法(ニューラルネット, ファジイ制御, 遺伝的アルゴリズムを含む確率的算法, 強化学習など)との融合をはかりつつ,複雑な環境の変動のもとで高い適応性を有する, ハイブリッド型適応学習制御システムの構築を行うことを目的とする. ここでの"ハイブリッド"とは, 制御の要素として, 連続時間の制御動作と離散時間の制御動作の混在, 連続事象(時系列的に記述される事象)の制御動作と離散事象(特定の条件により駆動・生成される離散的な事象)の制御動作の混在, 制御対象の有限次元の動特性と無限次元の動特性の混在, 自由運動(拘束条件がない)と拘束条件下の運動の混在, 軌道の制御と拘束力の制御の混在, 拘束条件の切り替わりによるシステムの動特性の切り替わりなどを総合的に含むことを意味し, 従来の制御構造を規定したロバスト制御や適応制御では対処できない範疇に属する. このような研究により, 適応制御・制御科学・知的制御の従来の枠を拡げて, それらを含む新たな研究分野の創成とその理論体系の整備も行う.
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