研究概要 |
1.凍結時の内部温度および応力観測実験(赤川・蟹江) (1)当該実験を行うための実験装置(二重円筒シールド)の開発 試験装置は,実験準備段階としての圧密と,本実験である凍結という二段階のフェーズに対応する必要があり装置設計ならびに試作を行い,実験装置を開発した. (2)非凍上性材料による性能試験の実施 試験装置の性能として重要な断熱効果を検証するため,非凍上性材料を用いた予備実験を行い,その断熱性等を検証した.また,供試体外周における拘束圧を管理するため,供試体を取り巻くメンブレンの弾性試験もあわせて実施した. 2.凍着力・内部応力解析(蟹江・赤川) (1)凍結実験による内部応力状態の観測 凍結実験を合計3回実施し,供試体内部の溘渡分布を観測するとともに,実際に作用する応力の計測を行った. (2)内部応力評価モデルの構築 内部応力評価モデルとして,冷却液を流す模擬パイプ,供試体凍結部分のフロストバルブ,未凍結供試体部分,ならびに外周メンブレンの4層からなる軸対称応力評価モデルを構築した.これに,時系列熱伝導解析を組み合わせることにより,凍結速度と拘束圧を用いて算出される凍上率を反映した内部応力評価手法が導出された.この評価手法による解析結果を,(1)で実施した実験結果と比較し,良い整合性が確認された.
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