研究課題
基盤研究(C)
本研究は、鉄筋コンクリートを対象とした地震リスク解析手法の開発およびリスクファイナンスの適用法を検討するものである。また、開発したFramRiskにより、3例のRC橋脚に対する地震リスク解析を実行した。1.RC橋脚の地震損失を定量的に算定するため、以下の手順にて地震リスク解析手法の開発を行った。・Part1 耐震性能解析:静的解析によるP-δ関係の算出・Part2 地震損傷モデルの構築:復旧費用と復旧日数の算定モデル/Event&Flag Matrix法を提案。・Part3 地震ハザード曲線の設定:従来からの地震ハザード曲線と複数震源モデルの2手法を採用。・Part4 リスク諸量の解析:震損傷度曲線、地震損失関数、地震リスク曲線などの一連のリスク解析を実行する解析手法を構築。解析プログラムのプロトタイプ/FrameRiskを完成。2.リスクファイナンスに関する検討従来の地震保険に替わり、代替的リスク移転(ART:Alternative Risk Transfer)による金融対策が脚光を浴びている。RC橋脚を有する鉄道や道路施設の場合、補強等のハード対策が地震対策の主役と考えられてきたが、万全な補強対策は経済的合理性から乖離する可能性があり、リスク転嫁を追加策として設けることが重要である。・Part1:割引地震リスクカーブの評価方法の開発 これまでのリスクカーブは、単年度を対象としたものであるが、ARTの多くは一定期間出資金が拘束される契約となるため、任意の期間を対象とした割引地震リスクカーブの評価方法を開発した。・Part2:金融対策に不可欠な財務影響分析と管理会計の調査地震対策の経済的合理性を検討するには、被災時に遭遇する事業主体者の財務状況の変化を予測する必要がある。そこで、財務影響分析に関する調査を行い、簡単な管理会計の方法を開発した。ただし、実務には必ずしも十分ではなく、今後の研究・開発が必要である。
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