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2007 年度 実績報告書

破砕・拡散混合により瞬時・大量に改良された微粒珪砂キラの地盤材料への有効利用

研究課題

研究課題/領域番号 18560483
研究機関名古屋大学

研究代表者

中野 正樹  名古屋大学, 大学院・工学研究科, 教授 (00252263)

研究分担者 中井 健太郎  名古屋大学, 大学院・工学研究科, 助教 (60402484)
山田 英司  名古屋大学, 大学院・工学研究科, 助教 (00293647)
キーワード固化材 / 残積土 / 地盤改良 / 締固め / シルト / 石灰 / セメント / 弾塑性
研究概要

(1)PS灰により改良されたキラの力学挙動の把握と弾塑性モデルによる記述
昨年度より継続して,窯業副産物キラを地盤材料として有効利用するために,破砕・混合・締固めにより得られたPS灰改良土,特にPS灰混合率としてキラ乾燥密度に対し18%,27%,36%(PS18, PS27, PS36)の改良土の物性,力学特性を調べた.さらに,力学試験結果を,土の骨格構造の働きを記述できる弾塑性モデル(SYSカムクレイモデル)の応答によって再現し,PS灰によるキラの改良原理を骨格構造概念に基づいて考察した.以下に結論を示す.
(1)PS灰改良土(PS27)は,締固め曲線での最適含水比woptを示し,一軸圧縮強度も286kPaで脱水ケーキキラの11倍以上,養生3週間になると495kPaで約20倍となり,高品質な材料に転化する.
(2)PS27は他のPS灰混合率の改良土に比べ,圧縮性は低い.
(3)PS27は保水能力を維持し,圧力水頭100cmにおける体積含水率は0.35程度を保持している.
(4)PS27へのセメント添加(7.5%)により,養生2週間の一軸圧縮強度が991kPaとなり,圧縮性はPS27よりも低減する.
(5)PS灰改良土はキラに比べ構造が高位化し,過圧密が増加し,また構造劣化しにくく,過圧密解消しにくい材料に転化する.
(2)キラの団粒化を用いた保水性を有する高透水舗装・路盤材の創出に関する研究
キラの保水性,PS灰の固化作用と保水性を生かし,保水能力をもつ粒集合体の作製を試みた.集合体を構成する粒の強度を上げるため,骨材を混入し,粒の保水性を高めるため骨材の周りにキラ,セメント,PS灰の混合材を付着させ,PS灰の混合率を3種類設定した.
(1)一軸圧縮試験結果から,PS27よりも高い強度を示した.ピーク強度における軸ひずみはどの供試体も1%程度で,脆性的な破壊が観察された.
(2)セメント代替材としてその半分をPS灰に置き換えた材料においても,一軸圧縮強度は2.7MPaを示し,保水性についても,100cmの圧力水頭でも砂よりも高い保水性を有する.

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2008

すべて 学会発表 (5件)

  • [学会発表] PS灰,セメント,骨材を混合した微粒珪砂キラ改良土の力学特性の把握2008

    • 著者名/発表者名
      中野正樹
    • 学会等名
      第63回土木学会年次学術講演会
    • 発表場所
      東北大学
    • 年月日
      2008-09-10
  • [学会発表] 窯業副産物である微粒珪砂キラのPS灰による改良効果に関する実験的研究2008

    • 著者名/発表者名
      中野正樹
    • 学会等名
      第43回地盤工学研究発表会
    • 発表場所
      広島国際会議場
    • 年月日
      2008-07-10
  • [学会発表] PS灰を用いた微粒珪砂キラ改良土の骨格構造概念に基づく改良原理の解釈2008

    • 著者名/発表者名
      山田英司
    • 学会等名
      第43回地盤工学研究発表会
    • 発表場所
      広島国際会議場
    • 年月日
      2008-07-10
  • [学会発表] 窯業副産物である微粒珪砂キラの力学特性の把握2008

    • 著者名/発表者名
      廣瀬称志
    • 学会等名
      平成19年度土木学会中部支部研究発表会
    • 発表場所
      金沢大学
    • 年月日
      2008-03-07
  • [学会発表] PS灰による微粒珪砂キラの改良効果の検討2008

    • 著者名/発表者名
      上野慎也
    • 学会等名
      平成19年度土木学会中部支部研究発表会
    • 発表場所
      金沢大学
    • 年月日
      2008-03-07

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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