・右折ドライバの横断歩行者回避挙動の評価に関する分析 右折ドライバが右から来る歩行者を回避する挙動(地点、速度、歩行者との位置関係)を分析した。歩行者の回避が必要あるいは不要と判断するときの時空間的なギャップを示す指標「タイムラグ」を提案する。過去の実験結果から、ドライバが回避行動を起こす限界タイムラグが2秒であり、回避方法は歩行者の発見位置によって異なること、夜間には十分見えていない状況での右折が多いことなどを明らかにした。 ・市街地交差点における右折車と歩行者および自転車利用者との事故に関する分析 平成14-18年の警察庁による交通事故データを用いて、右折車が起こした歩行者事故と自転車利用者との事故の特徴を分析した。5年間、対象事故はほぼ同じで推移しており、事故を減らす対策が必要であること、自転車事故が歩行者事故の倍となっており自転車対策が徳に必要なことを明らかにした。また、昼間は高齢者が第2当時者になる割合が高く、自転車事故では昼夜にかかわらず15-24歳が第2当時者となることを明らかにした。 ・横断者の安全意識に関する分析 右折時に横断歩行者や自転車利用者が右左折車の動きを見ているか、停まると思うかかについて意識調査した。歩行者および自転車利用者とも自分に向かってくる(車両は見てるが、同方向の車両に対して見てないと言えた。また、運転経験が少ないあるいは運転経験のない歩行者および自転車利用者ほど右左折者の危険認知が甘くなった。
|