研究概要 |
(1)日本を含む東アジア地域における国際貨物輸送の現状に関する詳細調査・分析 昨年度までに引き続き,東アジア地域の国際海上輸送・陸上越境輸送や国内輸送ネットワークの現状・将来動向調査,国際貨物の輸送機関選択に関わる情報収集などを行った. (2)輸送機関選択や端末輸送も内包した総合的な国際貨物流動モデルの構築 従来の国際海上コンテナ貨物流動モデルに,荷主の輸送機関選択行動や,日本以外の東アジア諸国における端末輸送の状況も加えた国際貨物流動モデルを構築した.また,同じデータベースを基に,国際航空貨物輸送モデルについても別途構築した. (3)より現実的な輸送企業の行動原理および市場競争環境を考慮した輸送企業サブモデルの構築 輸送企業サブモデルについて,港湾の組み合わせごとに,港湾間輸送費用が最小となるよう就航頻度とロードファクターを同時に決定するようモデルを改良した.また,航路ごとの運賃決定モデル(収入最大化モデル)についても,改良を行った. (4)荷主サブモデルの改良とSCMなどの物流一貫管理システムの進展を考慮したシミュレーション 荷主サブモデルについて,輸送企業サブモデルの運賃決定モデルと整合的なモデルとなるよう,輸出入港湾と輸送企業の2段階選択モデルに改良した.また,構築したモデルを用いて,SCMの進展を反映し,荷主の費用に対する感度がより高くなったと仮定した場合のシミュレーションを実施した.
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