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2007 年度 実績報告書

畜産廃棄物農地投与による環境保全推進-難分解性有機物と女性ホルモンの動態を中心に

研究課題

研究課題/領域番号 18560529
研究機関京都大学

研究代表者

藤川 陽子  京都大学, 原子炉実験所, 准教授 (90178145)

研究分担者 福井 正美  京都大学, 原子炉実験所, 教授 (40027462)
菅原 正孝  大阪産業大学, 人間環境学部, 教授 (60026119)
濱崎 竜英  大阪産業大学, 人間環境学部, 准教授 (50340617)
キーワード家畜排泄物 / エストロゲン / 肥料 / 水田 / 分解
研究概要

代表者らは家畜排泄物のメタン発酵消化液(以下,液肥)を農地投与することで,農業生産の推進と廃水処理費削減の両立を図るプロジェクトの一環として、特に1つに家畜糞尿由来のステロイドホルモンであるエストロゲンが水田および周辺環境において影響を及ぼさないかを解明するとともに、影響があるとすれば液肥の投与法によりそれを回避する方策を検討してきた.未処理の家畜糞尿中エストロゲンの農地投与に伴う分解性についての研究は過去にも行われてきたが,その見解は様々であり定説がない。また,乾燥した農地ではなく,水田土壌に投与した液肥中エストロゲンの分解性に関する報告はまだなく,本研究では特に液肥中エストロゲンの水田環境における分解性を検討した。液肥中ではエストロゲンの分解率が判ったが,その理由を明らかにするために行った分子量分画試験では液肥中エストロゲンの溶存有機物との結合の可能性を小さく、有機物にエストロゲンが結合もしくは分配して難分解性になる可能性は低いことがわかった。そこで,植種方法を変えた液肥中エストロゲンの生分解性確認試験を行った。その結果,液肥中の自生微生物やBODseed中の微生物は液肥中エストロゲンをほとんど分解しないが,液肥投与田由来の微生物は液肥中エストロゲンの高い分解能を有していることが明らかになった。これらのことから,液肥の水田投与に伴い,水田土壌中へ投与されたエストロゲンは微生物により大部分が迅速に分解され,環境へ流出し汚染をもたらす可能性は低いと考えられた。また、並行して液肥中のエストロゲンが作物生育に影響を及ぼす可能性についても調査を行った。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (3件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 家畜糞尿堆肥中エストロゲン・カドミウムと米の安全に関する予備的検討2007

    • 著者名/発表者名
      藤川陽子、原侑子、折立文子、櫻井伸治、王媛
    • 雑誌名

      環境衛生工学研究 21(3)

      ページ: 83-86

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] 消化液農地投与による環境保全2007

    • 著者名/発表者名
      藤川陽子
    • 雑誌名

      環境技術 36(9)

      ページ: 31-37

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] エストロゲン・植物間相互作用によるエストロゲンの挙動の検討2007

    • 著者名/発表者名
      角本真澄美、櫻井伸治、藤川陽子、濱崎竜英、菅原正孝
    • 雑誌名

      第44回環境工学研究フォーラム講演集

      ページ: 200-202

  • [学会発表] メタン発酵消化液肥中のエストロゲンの分解抵抗性の検討2008

    • 著者名/発表者名
      折立文子、藤川陽子、福井正美、梅田幹雄、原侑子、庄本奈津子、菅原正孝、濱崎竜英
    • 学会等名
      第40回日本水環境学会年会
    • 発表場所
      名古屋
    • 年月日
      2008-03-21

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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