• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2007 年度 実績報告書

壁土の地域性を考慮した土塗り壁のせん断耐力の評価

研究課題

研究課題/領域番号 18560544
研究機関横浜国立大学

研究代表者

山崎 裕  横浜国立大学, 大学院・工学研究院, 教授 (30313464)

研究分担者 中尾 方人  横浜国立大学, 大学院・工学研究院, 特別研究教員 (60323937)
キーワード建築構造・材料 / 土塗り壁 / せん断耐力 / 伝統的構法 / 木造住宅
研究概要

3力年で実施する本研究では、土塗り壁のせん断耐力に、壁土の産地の違いが及ぼす影響を明らかにし、日本各地の土塗り壁のせん断耐力のばらつきを明らかにすることを目的としている。平成19年度においては、以下のことを行った。
1.各地の壁土の材料強度・粒度分布の把握
22県から29種類の中塗り土を収集し、粒度分布、フロー値、含水比を測定した後、所定の形状に形成して、曲げ圧縮、せん断および割裂引張試験を実施した。収集した29種類の壁土の強度は、変動係数で0.35程度の幅の分布であった。また、圧縮およびせん断強度は、粒度分布とある程度の相関がみられるものの、フロー値や含水比と各強度との相関は認められなかった。さらに、圧縮とせん断強度との相関係数は0.98と非常に高く、曲げと割裂引張強度との相関係数も0.89と高い値を示した。
2.荒木田土による土塗り壁試験体の耐力性状および破壊性状の把握
前年度に製作した荒木田土の土塗り壁試験体により、静的せん断加力実験を行った。中付けおよび中塗り層の厚さが30mmで側柱の断面が105mm角の場合は、120mm角の場合の約1.3倍の最大耐力であった。中付けおよび中塗り層の厚さが50mmの場合も、側柱の断面が105mm角のほうが120mm角の約1.1倍であった。側柱の断面によって土塗り壁の負担せん断力に違いが生じており、また、柱の断面が大きいほうが、土塗り壁の負担せん断力が小さい傾向であり、予想された結果とは逆であった。
3.実験結果との比較による解析モデルの修正
解析モデルに、壁土と軸組との摩擦力も考慮し、既往の実験結果に適用すると、より精度よく、荷重-変形関係を推定できることを確認した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 土塗り壁の耐力および変形性能の推定に関する実験的研究(その9 真壁形式の土塗り壁工法に関するアンケート調査)2007

    • 著者名/発表者名
      中尾 方人
    • 雑誌名

      日本建築学会大会学術講演梗概集 C-1構造III

      ページ: 237-238

  • [学会発表] 土塗り壁の耐力および変形性能の推定に関する実験的研究(その9 真壁形式の土塗り壁工法に関するアンケート調査)2007

    • 著者名/発表者名
      中尾 方人
    • 学会等名
      日本建築学会大会
    • 発表場所
      福岡大学
    • 年月日
      2007-08-29

URL: 

公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi