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2008 年度 実績報告書

壁土の地域性を考慮した土塗り壁のせん断耐力の評価

研究課題

研究課題/領域番号 18560544
研究機関横浜国立大学

研究代表者

山崎 裕  国立大学法人横浜国立大学, 大学院・工学(系)研究科(研究院), 教授 (30313464)

キーワード建築構造・材料 / 土塗り壁 / せん断耐力 / 伝統的構法 / 木造住宅
研究概要

1.壁土の材料強度に基づく日本各地の土塗り壁のせん断耐力の推定と代表的な壁土の選定
日本各地から収集した29種類の壁土の圧縮強度と引張強度を用い、既往の算定式により土塗り壁のせん断耐力を評価した結果、壁長が910mmの場合は1.8kN〜3kN程度となった。この中から、せん断耐力の算定値が下限値、平均値、上限値に近く、また、産地が互いに近くならないよう、関東地方、東海地方および中国地方の壁土3種類を代表的な壁土として選定した。
2.実大土塗り壁試験体の製作およびせん断加力実験
選定した関東地方、東海地方および中国地方の壁土を入手して、壁長が910mmの土塗り壁試験体を製作し、せん断加力実験を行った。土塗り壁が負担するせん断力のうちのほとんどを中塗り層で負担するが、その中塗り層の負担せん断力の最大値(中塗り層のせん断耐力)は、2.1kN〜2.5kNとなった。今回行った壁土(中塗り土)の圧縮強度は0.7N/mm^2〜1.1N/mm^2であり、壁土の圧縮強度は1.6倍程度の差があるが、土塗り壁のせん断耐力はわずか1.2倍程度の差であった。これは、壁土の強度が高いために、土塗り壁のせん断加力実験において、中塗り層が全体的に面外に浮き上がるという想定していなかった破壊モードが生じたことによると考えられる。従って、既往のせん断耐力の算定式の適用にあたっては、軸組内での壁土のロッキングに対する抵抗力を低減することで、実験値に近い計算値が得られた。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (2件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] 土塗り壁の耐力および変形性能の推定に関する実験的研究(その10側柱の断面寸法が土塗り壁の最大耐力に及ぼす影響)2008

    • 著者名/発表者名
      山崎 裕
    • 雑誌名

      日本建築学会大会学術講演梗概集 C-1構造III

      ページ: 487-488

  • [雑誌論文] 土塗り壁の耐力および変形性能の推定に関する実験的研究(その11 各地の壁土の強度の変動幅について)2008

    • 著者名/発表者名
      中尾 方人
    • 雑誌名

      日本建築学会大会学術講演梗概集 C-1構造III

      ページ: 489-490

  • [学会発表] 土塗り壁の耐力および変形性能の推定に関する実験的研究(その10側柱の断面寸法が上塗り壁の最大耐力に及ぼす影響)2008

    • 著者名/発表者名
      山崎 裕
    • 学会等名
      日本建築学会大会
    • 発表場所
      広島大学
    • 年月日
      2008-09-20
  • [学会発表] 塗り壁の耐力および変形性能の推定に関する実験的研究(その11 各地の壁土の強度の変動幅について)2008

    • 著者名/発表者名
      中尾 方人
    • 学会等名
      日本建築学会大会
    • 発表場所
      広島大学
    • 年月日
      2008-09-20

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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