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2007 年度 実績報告書

巨大地震時に予測される長周期地震動を受ける鋼構造超高層骨組の限界耐力の解明

研究課題

研究課題/領域番号 18560557
研究機関首都大学東京

研究代表者

山崎 真司  首都大学東京, 都市環境科学研究科, 教授 (30264592)

研究分担者 見波 進  首都大学東京, 都市環境科学研究科, 助教 (00219693)
キーワード鋼梁 / 梁端接合部 / 局部座屈 / 繰返し載荷 / 単調載荷 / エネルギー吸収能力 / 累積塑性変形能力 / ランダム載荷
研究概要

首都圏,大阪圏,名古屋圏においては,近い将来に発生が予測される東海・東南海・南海地震等の海溝型巨大地震によって生じる長周期成分に大きなパワーを持つ地震動が数分間続くことが予想されている.本研究は鋼構造超高層建築が巨大地震時に予測される長周期地震動を受けたときの限界性能を明らかにすることを目的とする.
鋼構造骨組の耐震性能は,梁部材の崩壊によって限界づけられる場合が多い.本研究では,梁部材の挙動および限界性能を明らかにするために,既存の超高層骨組に広く使用されている断面の幅厚比や端部の接合詳細を有する梁試験体を用いて,繰返し載荷実験を行った.試験体の形状は8種類,試験体数は30である.載荷履歴がエネルギー吸収能力に及ぼす影響を解明するために,同一形状の試験体に対し振幅および繰返しパターンの異なる数種類の載荷を行った.
本研究で得られた成果は次のようにまとめられる.
最大耐力が材端接合部におけるフランジの破断によって決まる梁の限界性能について
1)破断性状は次の2種類に分類される.ひとつはフランジ溶接部の幅中央より亀裂が進行し,断面積比が70〜80%に低下した後破断するタイプ(F1),他はフランジ溶接部の端部より亀裂が進行し,断面積比が90〜95%に低下した後破断するタイプ(F2)である.
2)繰返し載荷時の耐力上昇率は塑性繰返し数の増加に伴い低下するが,破断タイプF2の場合はF1の場合に比べて低下の程度が小さい.
3)単調載荷時の耐力上昇率は既往の算定法により予測することが出来る.
4)単調載荷時のエネルギー吸収能力は,単調載荷時の耐力上昇率を用いて予測することが出来る.
5)単調載荷時のエネルギー吸収能力と有効繰返し数を用いて繰返し載荷時のエネルギー吸収能力の下限値を予測する方法を導いた.
最大耐力が局部座屈によって決まる梁の限界性能について
1)単調載荷時のエネルギー吸収能力は,既往の文献の方法により予測することが出来る.
2)単調載荷時のエネルギー吸収能力と有効繰返し数を用いて繰返し載荷時のエネルギー吸収能力の下限値を予測する方法を導いた.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] 繰返し曲げを受ける鋼梁のエネルギー吸収能力 その1繰返し載荷実験2007

    • 著者名/発表者名
      山崎真司, 見波進, 柳沼大樹
    • 雑誌名

      日本建築学会大会学術講演梗概集 C-1分冊

      ページ: 739-740

  • [雑誌論文] 繰返し曲げを受ける鋼梁のエネルギー吸収能力その2実験結果の考察とエネルギー吸収能力の予測法2007

    • 著者名/発表者名
      柳沼大樹, 山崎真司, 見波進
    • 雑誌名

      日本建築学会大会学術講演梗概集 C-1分冊

      ページ: 741-742

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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